【陸上】高岡寿成シニアディレクター パリ五輪見据え「ワールドランキングも重要」気温上昇も懸念材料に/日本選手権10000m
パリ五輪代表選考会の第107回日本選手権10000m(国立競技場)を翌日に控える12月9日、都内で前日会見が開かれ、その後、日本陸連強化委員会の高岡寿成・中長距離・マラソン担当シニアディレクターが取材に応じた。 日本記録保持者・相澤晃が復活へ!「まずは自分の日本記録を更新したい」/日本選手権10000m 日本選手権10000mは参加標準記録を突破して優勝すればパリ五輪代表に内定。だが、その標準記録は男子が27分00秒00、女子は30分40秒00に設定されており、「期待はしたいが非常に高いレベルのため難しい」と現状を受け止めつつ、「本来は標準記録を突破して行くことで勝負できますが、ワールドランキングを見据えたことが重要になる」と言う。 パリ五輪の出場資格獲得条件は、参加標準記録の他にワールドランキングでターゲットナンバー(出場枠27)に入る必要がある。そのワールドランキングの順位を上げるためにはランクの高い試合での順位や記録が求められる。 今大会は日本選手権として初めて電子ペーサー(ウエーブライト)を採用し、トラック内側を光らせてペースを示す。それを男子が27分15秒、女子は30分50秒に設定し、最後の1000mはペースを上げるように調整されるという。「多くの選手が(そのペースで)行って、可能な限り近づいてくれれば」と話す。 記録を出しやすい時期を狙うため6月開催だった日本選手権から10000mのみ12月に。だが、季節外れの高い気温が予想され、「そこは一番心配しているところで気がかり」と本音をポツリ。 男子10000mには学生勢が1人もエントリーしておらず、「いろいろな要因があると思いますが、パリ五輪を見据えて若い選手にチャレンジしてほかったという思いはあります。ただ、若手からベテランまでいろんなタイプの選手が集まりました」とし、「良い記録でハイレベルな戦いになってほしい」と期待していた。 女子は16時03分、男子は16時43分にスタート。レースの模様はNHK BSで16時~中継される。
月陸編集部