北海道内の都市間バス減便相次ぐ 利用客低迷、2024年問題も影響
道内の都市間バスの減便、休止が相次いでいる。道内49路線のうち札幌-滝川など5路線が4月1日から平日1日当たり計20便を減便したほか、道北バス(旭川)が旭川―宗谷管内枝幸町、オホーツク管内遠軽町の2路線を休止した。旭川-枝幸は宗谷バス(稚内)が運行を継続しているが、旭川-遠軽は都市間バスがなくなった。人口減少を背景にした利用客の低迷や運転手不足が主な要因で、7月からは札幌-北見の減便、10月には札幌-夕張の廃止が予定されている。 【表】北海道内の都市間バスの減便や休止、廃止
都市間バスはJRに比べて料金が割安な上、高速道路の延伸で所要時間が短縮された路線もある。JRの路線廃止も相次ぐ中での減便、休止は沿線住民だけでなく、観光、ビジネス面にも影響が広がりそうだ。 都市間バスを運行する道内21社のうち4月1日から減便、休止したのは2社。北海道中央バス(小樽)は札幌-小樽、岩見沢、滝川、留萌の4路線で計18便を減らした。このうち札幌-滝川は10往復20便から6往復12便に4割減少。同社は「乗客が10~15人しかいない便もあった。収支改善のため、一部区間で利用しやすいよう運行ルートを変更した上で減便した」と理解を求める。 道北バスは1往復2便ずつ運行していた旭川-枝幸、遠軽を休止したほか、旭川―紋別を3往復6便から2往復4便に減らした。同社は「利用客の減少や運転手不足を踏まえて休止、減便を決めた」と説明する。 一方、北海道バス(札幌)は7月11日から、札幌―北見を6往復12便から4往復8便に減便する。北海道中央バスは3往復6便運行している札幌―夕張を9月末で廃止する。同区間は他社を含め、直行バスが姿を消す。