「一人さびしく亡くなったのかと思うと…」5歳の男の子が保育園から出て川で死亡 再発防止策も「基準を変えるために息子は亡くなったのではない」両親が語った悲痛【会見詳報】
Q. なぜ市はそんな言葉を 母「どういう気持ちかは私には分からない」 Q. 今後、裁判でどのような点を論点に 母「やはり通報までにかなりの時間がかかったこと。11時20分に息子がいなくなって、通報が12時28分。死亡推定時刻が1時。早く連絡して警察と探したら見つかった可能性があったのでは」 Q. 保育園にどのような問題があったと考えるか 母「保育士の人数が足りていないという点。人員には限界がある。人数が足りないのであれば施設をしっかりしてもらう必要がある」 父「センサーをつけてすぐに分かるようにすれば良いと思う。園児が出たら音が鳴るような」 Q. 市に求めることは 母「もう二度とこんなことがないように、同じような悲しみを二度と作ってほしくない」 Q. 再発防止策への評価は 母「もっと早くしてほしかった。息子が亡くなってからでは息子は戻ってこない」 Q. どんな子どもだった 母「5歳で言葉もちょっとずつ覚え始めていた。家族みんなに愛される子でした。亡くなる翌年には小学校に上がる予定だった。亡くなる次の週には就学相談に行く予定だった。1年生になるのが家族みんな楽しみだった。ラーメンが好きで、嫌いな食べ物も多かったが、成長が少しずつ見えていた。それを見ることができなくなってしまって。最後には一人で、川の水を飲んで、苦しい思いをして一人さびしく亡くなったのかと思うととても悲しくて。助けてあげられなかったことが本当に申し訳ない。もっと息子の成長が見たかったです」 事故をめぐっては、去年、有識者でつくる検証委員会が報告書をまとめ、男の子がどうやって園外にでたのかは特定できなかったとしながらも、園庭の生垣のすき間などから「園外に出ることができる環境にあった」ことなどを指摘していました。 検証委員会の報告書を受け、市は、去年から生垣だけで敷地を囲っていた10の園などに高さ150センチ程度のフェンスの設置を順次、行っているほか、すべての市立保育園の門に防犯カメラの取りつけが完了したということです。広島市は、園児すり抜け防止策は引き続き検討するとしています。
男の子の両親は、保育園が行動を把握すべき注意義務を怠ったほか、園児だけで園外に出ることができる場所が複数あったにも関わらず施設の修繕を怠ったとして、園を運営・管理する市にあわせておよそ8800万円の損害賠償を求めています。 代理人の弁護士によりますと、両親はこれまで広島市と事前に交渉をしましたが、市が支払いを拒否したため提訴したということです。 広島市は今月、提訴を受けて「棄却を求める」という内容の答弁書を提出していて、取材に対して「裁判中のためコメントは差し控える」としています。
中国放送
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