警察が公開した事件の証拠品（写真：マカオ司法警察局）

　マカオ司法警察局は3月19日、偽の超高級腕時計1点を質入れしたとして中国人（中国本土居民）の男（30）を逮捕したと発表。 　同局によれば、同月16日、マカオ半島新口岸地区にある質店から154万5000パタカ（日本円換算：約2900万円）の詐欺被害に遭ったとする通報が寄せられたとのこと。昨年（2023年）11月23日、2人の男が高級腕時計1点を質入れしたいと店を訪れ、1人が腕時計を店側に渡し、もう1人の男が身分証を提示して現金を受け取ったという。今年（2024年）1月末、腕時計の預かり期間が終了したことから、メンテナンスのため香港の専門店に持ち込んだが、しばらくして検査結果の連絡があり、偽物との指摘されたというもの。通報を受けた同局が専門家による腕時計の鑑定を実施したところ、偽物であることが証明されたとした。 　その後の同局の捜査で、被疑者2人の身元の特定に成功。2人は質入れ後にマカオを離れていたが、このうち店に時計を渡した男が3月中旬にマカオ入りしていたことがわかったため手配を進め、17日にマカオ国際空港で逮捕に成功。男は同局の調べに対する協力を拒否しているが、捜査結果を総合判断して詐欺（相当巨額）罪で検察院送致する方針。また、逃走中の仲間の男の行方を追っているとのこと。 　マカオでは偽造品が質店に持ちこまれる詐欺事案がしばしば発生している。