坂本勇人の打撃不振 高橋由伸氏が指摘する意外な理由とは
坂本に感じていることは、正直、キレがなくなっている、ということだ。これは練習不足とかではなく、年齢からくるもの。私の場合は腰痛を発症した34、35歳くらいでガクッと落ち、打てる球が打てなかったり、捕れる球が捕れなかったり。だからマイナーチェンジした。勇人もここ2、3年で下半身のけがが続いた。克服しようと練習しても、自分のイメージと体が合っていないのではないか。本人は気づいていると思う。捉えたはずの内角球に詰まったりして首を傾げるシーンをよく見る。 強く打たないとボールは飛ばない。しかし、キレがないから体を振ってしまう。バットは走らず、手も出ず、そんな悪循環に陥る。今回、阿部監督とどんな話をしたかは分からないが、練習方法をガラッと変えてみてもいいのではないか。参考になるかは別として、私は「量より質」へと大胆にチェンジした。 ティー打撃では振る数を決めて臨み、「ひと振り全力」にした。負荷をかけずに、パワーよりもキレを求めた。その分、走る量は増えた。短・中・長距離どれも走った。夏場のジャイアンツ球場はしんどいから、涼しい所を選んでもいい。そうやってイメージと体を一致させた。今年、三塁に回ったことも影響しているはず。減った運動量を取り戻し、勇人なりに工夫してみてほしい。(スポーツ報知評論家・高橋 由伸)
報知新聞社