再び145円に近づいてきた円安、いったいどこまで続くのか
為替相場は波乱の展開が続いている(写真:ブルームバーグ)
株式投資家はドル円相場の急変動をどう見れば良いのか。メガバンクで外国為替業務を経験し、現在も主に製造業の企業向けに為替や金利リスクに関する支援を行っている戸田裕大氏の見解は?足元の外国為替市場は大きく円安に傾いています。先週は一時、1ドル=145.90円にまで達し、2022年の値幅(年初来の安値と高値の差)が32.43円にまで及んだことで、急激な値動きであるとして財務省が為替介入へと踏み切りました。 通常、円安は日本の株式市場にとってプラスに働くといわれています。一般的に日本の大企業には輸出企業が多いことから、円安が企業業績の押し上げに寄与し、結果として株価にプラスに働くと一般的に考えられているからです。 私もこれは根拠のある主張と考えていますし、実際に日本円と大企業の株価を示す日経平均株価を比較すれば、たしかに相関性が高いといえそうです。 では円安はどこまで続くのでしょうか。円安が進むと日本株が上昇しやすいと考えれば、為替相場の行方を知ることは日本の株式投資家にとって非常に重要です。ここではドル円相場を軸に見ていきましょう。
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戸田 裕大