北海道内、広範囲で大雨 道路冠水や床下浸水 JR127本運休、46校臨時休校
道内は27日、上空に前線が停滞して大気の状態が不安定になっている影響で、広い範囲で大雨に見舞われた。28日にかけて雨が強まる見込みで、札幌管区気象台は土砂災害や低い土地への浸水に注意を呼び掛けている。JR北海道は27日午前11時までに札幌―函館間などの特急31本を含む列車127本の運休を決めた。 気象台によると、午前11時までの24時間降水量は胆振管内厚真町で107ミリ、宗谷管内幌延町で75.5ミリ、上川管内南富良野町金山で73.5ミリ、夕張市沼ノ沢で71.5ミリ、苫小牧市で70.5ミリを観測した。厚真町では午前6時21分までの1時間降水量が47.5ミリ、宗谷管内幌延町では午前5時58分までに45.5ミリを観測し、観測史上最多を更新した。 苫小牧市内では大雨により道路の冠水が相次いだ。苫小牧市勇払の冠水した道道沿いに住む70代男性は「午前6時ごろには歩道まで水につかり、大型車が通るたびに車庫のシャッターに水が波のようにぶつかった。乗用車が浸水した車道を避けて無理やり歩道を通っていくので、警察に連絡して通行止めにしてもらった」と話した。 厚真町によると、町内の住宅2戸が床下浸水し、厚真町高丘の道道夕張厚真線が土砂崩れにより通行止めとなっている。胆振管内むかわ町穂別福山の道道占冠穂別線でも、落石により通行止めが発生している。 道教委によると、大雨の影響で午前8時半現在、胆振管内を中心に46校が臨時休校となっている。 28日午前6時までの24時間降水量は日本海側と太平洋側西部で120ミリ、オホーツク海側北部で100ミリと予想している。 JR北海道は大雨の影響で27日午前11時現在、室蘭線の東室蘭―苫小牧間や石勝線の追分―新夕張間など5区間で一時的に運転を見合わせている。雨が弱まり次第路線を点検し、運転再開を目指しているが現時点で再開は未定という。