【山口県】[東ソー㈱]3期ぶり減収も2期ぶりに増益に 2023年度決算
山口県周南市の総合化学メーカー、東ソー㈱(桒田守社長)は13日、グループ全体の2024年3月期(2023年度)連結決算を発表した。 売上高は1兆56億円で前期に引き続き1兆円を超えたが、景気減速の需要減退などにより前期比で5.5%減少した。一方、営業利益は原燃料価格下落を背景とする交易条件の改善などにより、前期比7%増の798億円。減収は3期ぶり、増益は2期ぶりの減収増益となった。 売上高減少の背景は、ナフサなどの原燃料価格、海外製品市況の下落に伴う販売数量の減少、景気減速に伴う需要減退、同市の南陽事業所の定期修繕など。 経常利益は円安進行に伴う為替差益を営業外収益に計上し、前期比6.6%増の959億円となった。純利益も13.9%増え573億円。 この日は南陽事業所で会見があり、土家崇南陽経理課長と谷野健一課長代理が決算内容を説明した。 期末配当は前期の1株あたり40円から5円増やして45円。中間配当は40円で、年間合計額は過去最高の85円となった。 来期業績は、足下の実勢を反映して、売上高を8.4%増の1兆900億円と見込む。営業利益は25.2%増の1千億円、経常利益は2.2%増の980億円、純利益を2.9%増の590億円とした。 部門別の主要品目、売上高、営業利益は次の通り。 石油化学=オレフィン・ポリマー、1,836億円(前期比10.9%減)、107億円(11.4%減) クロル・アルカリ=化学品・ウレタン・セメント、3,595億円(11.5%減)、36億円(143億円増) 機能商品=バイオサイエンス・有機化成品・高機能材料、2,596億円(4.1%減)、379億円(27.5%減) エンジニアリング=水処理、1,570億円(13.7%増)、247億円(37.6%増) その他=運送・検査など、459億円(6.8%増)、29億円(0.8%増)。