災いはじいて…もうすぐ初午祭、ポンパチ作りが佳境 霧島市隼人
霧島市隼人の鹿児島神宮で3月3日に開かれる初午祭(はつうまさい)の縁起物、ポンパチ(初鼓)作りが最盛期を迎えている。奉納馬の飾りや踊り手のかんざしに使われる信仰玩具で、近くの「工房みやじ」では絵付け作業に追われていた。 【写真】ポンパチの絵付け作業。一つ一つ丁寧に描く=9日、霧島市隼人町内山田3丁目の工房みやじ
でんでん太鼓のような形状。糸を通した大豆が鼓面を鳴らし、災いをはじくといわれている。400年以上の歴史があり、県の伝統的工芸品に指定されている。 削った竹を輪にし、蒲生和紙を貼る。表には鳥居、裏には馬やサルなどの絵を描く。病気よけの赤、五穀豊穣(ほうじょう)の黄、神宮の森を意味する緑で色づけ。豆と御幣を付けると完成する。 当日は神宮内で販売される。作業に当たる森山かおりさんは「手に取った人が幸せな1年を過ごせるように」と願いを込めていた。
南日本新聞 | 鹿児島