巨大な紫式部が登場 菊川・田んぼアート 古代米8品種で表現
水田をキャンバスに見立て葉色が異なる稲で絵を描く「田んぼアート」の公開が15日、菊川市下内田の水田で始まった。17回目を迎えた今年の図柄は、平安時代に「源氏物語」を書き上げた紫式部。昨年の徳川家康に続き、大河ドラマの主人公をモチーフに選んだ。8月12日までの土・日曜と祝日、高さ約7メートルの櫓(やぐら)から観賞できる。 約1600平方メートルの水田に、文机(ふづくえ)に肘を置く十二単(ひとえ)姿の紫式部を描いた。使ったのは、葉色が白い「ゆきあそび」、紫がかった「べにあそび」など古代米8品種。風が吹くたびに絵全体が動き、訪れた市民や行楽客を楽しませている。 田んぼアートは2008年に始まった。実行委員会と市観光協会が手がける市民参加型のイベントで、5月19日に実施した田植えには約200人が参加した。実行委の池田正代表(80)は「順調に育って見応えがある作品になった。年々、レベルが上がっている。大勢の人に見に来てほしい」と話した。 稲が40~60センチに育ち、水面が見えなくなる7月中旬が見ごろ。7月7日に「大鑑賞会」を開いてさまざまな企画を展開する。同20、21の両日には、夜間のライトアップを行う。
静岡新聞社