「2024年上半期のトレンド解剖」注目キーワードは3つ!“猛暑の長期化”“ミドル価格帯”“安心感”をスペシャリストが徹底解説【2024年上半期ヒットモノ大賞】
【キーワード②】「ミドル価格帯」→高すぎず、安すぎず、値ごろ感を重視!
お得感を感じたい人がミドル価格帯を選ぶ ―今年の家電はコードレスがひとつキーワードとしてあると思います。その他に傾向はありますか? 山本 カテゴリーの真ん中の価格帯(ミドル価格帯)の需要が高い傾向があります。ハイエンドは手が出ないけれど、安い商品を買うよりは、多少価格が上がっても知名度のあるメーカーのほうが安心だという心理があるのかなと。性能がいいという前提はありますが、あるメーカーの売上が伸びているので調べてみたら、最近ブランドの認知度を上げるために販促を頑張っていたという話もあります。安心感のあるメーカーが出すミドル価格帯の商品に、値ごろ感を感じる人が増えているのではないでしょうか。 ―それは腕時計にも言えると思います。今年は国内時計メーカーの周年モデルが人気なのですが、それらはプレミアム感がありつつも手の届く価格帯なんです。メーカーのブランド力という安心感で選ばれていると思います。 山本 今のユーザーは「ちょっとお得に買えるもの」をうまく探している感じがあります。この数年の消費傾向は「メリハリ消費」と言われてきましたが、ユーザーの需要が徐々に変わり、メリハリの中間の消費が増えているのではないでしょうか。 ―メリハリでは必ずしも割り切れない消費は少しでも失敗したくないし、お得感を感じたいから、ミドル価格帯を選択するのかもしれませんね。
【キーワード③】「安心感」→“失敗したくない”心理が作用!
―今の消費トレンドは「失敗したくない」という気持ちから安心感を求めていて、特に若い世代はその傾向が顕著です。新NISA人気もその影響では? 松﨑 確かに将来のお金の不安を減らすため新たに投資を始める方は多く、若い世代で投資を始める方は増えています。楽天証券で2023年に新規口座開設されたお客様のうち、約8割が投資経験の無い初心者の方でした。代以下も同様に8割を占めています。特に新NISAの口座数は、2024年3月末時点で520万口座と口座数No.1です。 ―楽天証券はネット証券の代表格なので、安心感で選んだ人もいそうです。 松﨑 楽天市場や楽天カードなど、楽天グループの他のサービスを使っているから楽天証券にしたというケースは多いと思います。 ―そういった一種のファン志向による消費は確実にあると思います。乗り物では日産サクラとホンダ・レブルが人気ですが、乗り物はこのメーカー一筋!という層が支えている一面もあると思います。ビールでキリンとヱビスが売れたのも話題性+ずっと飲み続けてきたというファン志向が作用していそうです。
MonoMaxWeb編集部
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