水郡線の活性化へ決意 茨城県でシンポジウム 「アンバサダー宣言」唱和
福島県と茨城県を結ぶJR水郡線の利活用促進に向けた動きが両県で活発化している。27日は沿線の茨城県大子町で、「水郡線マイレール意識醸成シンポジウム」が開かれた。参加者が全線開通90周年を迎える路線の重要性を再認識し、積極的な乗車など利活用への決意をまとめた「水郡線アンバサダー宣言」を唱和した。 茨城県側の水郡線沿線自治体でつくる茨城県水郡線利用促進会議の主催。福島、茨城両県などから約360人が参加した。参加者に路線のアンバサダー(大使)として乗車や魅力発信などの意識を周囲に広げてもらい、全線開通100周年を見据えて沿線のさらなる盛り上げにつなげようと、宣言をまとめた。今後のイベントなどでも活用する。 パネルディスカッションを行い、常陸大宮駅(茨城県常陸大宮市)周辺でまちおこしに携わる西村和也さん=郡山市生まれ=ら地元関係者や交通ジャーナリスト鈴木文彦さんが沿線活性化などに意見を交わした。鈴木さんは「福島、茨城両県が共同で盛り上げていける取り組みを考えてほしい」と県域を越えた連携強化の必要性を訴えた。
水郡線の歴史の紹介、地元高校生による路線利活用策の発表、有識者の講演もあった。福島県内から、沿線の矢祭町の佐川正一郎町長ら自治体関係者が出席した。 郡山市と水戸市をつなぐ水郡線は1934(昭和9)年12月、磐城棚倉(棚倉町)―川東(須賀川市)駅間の開業で全線開通した。