シス・カンパニー公演 KERA meets CHEKHOVの最終章『桜の園』
シス・カンパニーとケラリーノ・サンドロヴィッチのコラボレーションで上演されてきたチェーホフの四大戯曲上演シリーズKERA meets CHEKHOVが、ついに最終章の『桜の園』にたどり着く。 2013年の『かもめ』に続き、2015年の『三人姉妹』、2017年の『ワーニャ伯父さん』とチェーホフの四大戯曲を演出してきたケラリーノ・サンドロヴィッチ。 KERA自身が「チェーホフをやる時は、常にスタンダードを目指してきた」と公式Xでつぶやくように、これまでの3作も原作から大きく逸脱することはなく、帝政ロシア末期の退廃的な空気とその中にいる人間たちの生き様を描いてきた。ともすれば、退屈とか難しいと言われがちなチェーホフ作品を「面白い!」と言わせてきた手腕で、最後の『桜の園』に挑む。 この一連のシリーズは、出演俳優陣が豪華な事でも知られている。今回もその流れを汲んで、天海祐希、井上芳雄、大原櫻子、荒川良々、池谷のぶえ、峯村リエ、藤田秀世、山中崇、鈴木浩介、緒川たまき、山崎一、浅野和之と、名実共に充実のキャストが組まれている。 没落した貴族の家を中心に、その家族をめぐる人間模様が描き出される。チェーホフ最後の戯曲に、KERAはどのようなメッセージを載せるのだろうか。