懐かしの「きなでん」カラーを復刻!筑鉄が1月26日から運行
筑豊電気鉄道(福岡県中間市)は、「黄電(きなでん)」として親しまれ、2022年に引退した車両「2000形」のカラーリングを、新たに「3000形」に施して1月26日から運行します。引退を惜しむ声が相次いだことから企画され、利用客や鉄道ファンを楽しませてくれそうです。 【写真】地域の足として活躍し、引退した2003号
親しまれた「黄電」
2000形はかつて筑鉄の親会社・西日本鉄道(福岡市)の路面電車として、福岡、北九州市内を走っていた車両です。筑鉄が一部を購入し、1977年から初の自社車両「2000形」として運行。黄色をベースにした塗装で、筑豊地方では黄色いことを「きない」ということもあって、「黄電」の名で呼ばれていました。 最大で7編成あった黄電は2007年から09年にかけて、虹の7色をイメージした新塗装に変更され、黄電カラーの車両は姿を消すことに。その2000形も新型車両の導入により順次、姿を消していきました。 18年からは、最後の1編成「2003号」が、創業時の「西鉄マルーン&ベージュ」と「黄電カラー」に塗り分けた斬新なデザインで走り、22年11月に一線を退きました。 なお、引退した2003号は2023年4月に譲渡され、現在は福岡県直方市のNPO法人「汽車倶楽部(くらぶ)」が静態保存しています。同法人の敷地内にあり、車両を見つけて記念写真に収める来場者もいるそうです。
「白電」を黄色に!
引退の際には複数の記念ツアーが企画されるなど人気があった2000形。利用客や鉄道ファンから「黄電カラーを見られないのは寂しい」といった声が寄せられました。 そうした声を受け、筑鉄が保有する3000形(計9編成)のうち1編成「3009号」に、黄電カラーの塗装を施すことになりました。 ちなみに、3000形は、筑鉄初の製造車両として1988年に登場。白地に青と赤のラインが入っており、「白電(しろでん)」の通称で呼ばれています。 黄電カラーとなる3009号は、筑鉄の筑豊直方(直方市)~黒崎駅前(北九州市)間の16キロを、ほかの電車と同じように走行します。