トランプ氏の口止め裁判、量刑言い渡し9月に延期 最高裁判断受け
トランプ前大統領の不倫口止め料不正会計事件を巡り、東部ニューヨーク州の裁判所は2日、量刑言い渡しの期日を9月18日に延期した。当初は今月11日の予定だったが、米大統領の「免責特権」を部分的に認めた連邦最高裁の判断を受けて、トランプ氏側が期日延期を要請し、検察側もこれに「反対しない」と表明。裁判を担当するマーチャン判事が2日付の書面で、期日延期に同意した。 【写真まとめ】トランプ氏の「不倫相手」 11月の大統領選に向け、共和党は今月中旬の党大会でトランプ氏を大統領候補に正式に指名する予定。トランプ氏は有罪評決を受けているが、出馬することは可能だ。今回の延期で、量刑は大統領選まで2カ月を切った時点で言い渡されることになる。 トランプ氏の代理人は1日、大統領在任中の公的な行為には原則的に「免責特権」が適用されるという連邦最高裁の判断を受け、不正会計事件での有罪評決の無効と量刑言い渡しの延期を要請。検察側も最長2週間の延期を受け入れるとしていた。 マーチャン氏は理由を明らかにしていないが、AP通信は、連邦最高裁の判断による影響を検討するためと報じた。 不正会計事件をめぐり、ニューヨーク州の裁判所の陪審は5月30日、業務記録を改ざんした罪でトランプ氏に有罪評決を下した。トランプ氏は刑事事件で有罪評決を受けた初めての大統領経験者となった。【ニューヨーク中村聡也】