【解説】都知事選、国政への影響…自民党総裁選や石丸氏の今後は?
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7日に行われた東京都知事選で、現職の小池知事が3回目の当選を果たしました。知名度のある蓮舫氏が敗れ、2位につけたのは石丸伸二氏。この都知事選の結果は国政にどういった影響があるのでしょうか。政治部官邸キャップの平本典昭記者が、3つの疑問について解説します。 ◇ ●自民「裏金逆風」は収まった? ●どう見る?石丸氏「次の動き」 ●自民総裁選へのインパクトは?
■自民党への「裏金逆風」は収まった? ベテラン議員「不信感は底なし」と危機感も
森圭介キャスター 「まずは、自民党への裏金の逆風は収まったとみていますか?」 政治部官邸キャップ 平本典昭記者 「取材をすると、多くの自民党議員は『逆風は収まってない』とみています。その理由として与野党の議員が注目しているのが、都知事選と同時に行われた都議補選の結果です」 「自民党は8つの選挙区に候補者を立てましたが、6つの選挙区で負けました。この結果に、都議補選を最前線で戦っていた自民党のベテラン議員は『自民党への不信感は底なしだ』と言っています。逆風は収まっていないとの危機感をあらわにしています」
■約165万票を獲得 石丸氏の「次の動き」は…
森キャスター 「では、2つ目の疑問。都知事選で2位となった石丸氏の『今後の動き』についてはどういった見方が出ていますか?」 平本記者 「まず、石丸氏の評価としては与野党の議員から『既存政党への嫌悪感を持つ無党派層の受け皿になった』と評価する声が多いです」 「自民党もダメ、立憲など野党もダメという人の新たな受け皿になった…と。今回165万もの票を獲得し、この勢いで国政に出てくるのでは、との警戒も出ています。ある自民党ベテラン議員は『新党をつくるのでは』と気にしている様子でした」 「一方で、石丸氏の政治姿勢には厳しい見方も出ています。岸田首相の選挙区である『広島1区から出馬する』可能性に言及しましたが、ある政府関係者は『都知事選が終わったばかりで、広島の衆院選に出ると言ったのは、都民も広島県民も快く思わない人が多いだろう』と。別の関係者は『投票してくれた人の1票の重みをわかっていない』と指摘しています。立憲のベテラン議員は『若いトランプのようだ』とも評しています」 「与野党の国会議員は『石丸旋風』が起きた背景の分析を急ぐとともに、今後の動きを警戒しています。一方で、石丸氏が国政に進出したとしても、実現可能な政策の立案力、さらには党内調整なども含めた実行力があるのか、冷静に見ているというのが取材をしていて実情だと感じます」