3000万円超の新型ウルス ペルフォルマンテのSUVとは思えぬ過激さとは? これぞ“ランボルギーニ”だ!
よくまわるV8エンジン
エンジンの素晴らしさは期待どおり。V型8気筒ツインターボユニットは、とにかく力強い。車重が2150kgあるとはとうてい思えないほど、スムーズな加速で、それが途切れることなくずっと続いていく感覚には、あらためて感銘を受けた。 ペルフォルマンテとSとのもうひとつ大きな違いは、Sがエアサスであるのに対して、ペルフォルマンテは金属バネ。軽量であり、かつセッティングが容易だからだろう。ペルフォルマンテはとりわけスポーティな走りが身上なので、金属バネでよいのだ。 乗り心地は、そのため、Sよりずっと硬め。路面によっては、突き上げを感じるほどだ。そのぶん、ステアリングの反応はシャープで、ドライブモードでスポーツを選ぶと、アクセルペダルへの反応のより速くなり、ドライブを楽しむために乗るクルマ、という印象が強くなる。 ウルス ペルフォルマンテのスポーティな操縦感覚は、きっとクセになる。もちろんストラーダ(ストリート)モードでもじゅうぶんに気持ちいいのだけれど、よくまわるV8と、カバーする範囲が広そうなターボチャージャーがせっかく装備されているのだから、これを堪能しない手はない、と私は勝手に納得してしまった。 ウルスは私にとって思い出ぶかいクルマだ。ローマのサーキットも走ったし、当時のCEOとともにアイスランドを走りまわったこともある。つねに痛快さと、いっぽうで安心を与えてくれるクルマだった。このクルマのモデルチェンジは難しそうだ。 まだ新車で買えるうちに、いまのモデルを購入するのもアリだと思う。
文・小川フミオ 写真・小塚大樹 編集・稲垣邦康(GQ)