視覚障害向け指標設定 読書バリアフリー法 2期計画案
文部科学省と厚生労働省は10月28日、読書バリアフリー法(視覚障害者等の読書環境整備推進法、2019年6月施行)に基づく25~29年度の第2期基本計画案を関係者協議会(座長=中野泰志慶應義塾大教授)に示した。実態を把握して着実に施策を推進するため、新たに指標を設定する。指標は「公立図書館における点字図書、拡大図書などの冊数」「市場に流通する音声読み上げ対応の電子書籍、オーディオブックなどの新規発行数」など14項目を想定している。 同法では視覚障害、発達障害、肢体不自由などにより視覚による表現の認識が難しい人を含め、すべての国民が読書を享受できる社会を目指す。基本計画はその実現に向けた国の総合的な施策を定める。 第2期計画案は、20~24年度の第1期計画の内容を補足、追加する形でまとめる。計画策定が努力義務となっている地方自治体について、地域の状況を踏まえた計画を定めることが望ましいとし、取り組みを促す。また、視覚障害者らが点字、テキストデータなど利用しやすい形式の資料を検索できる「みなサーチ」の周知なども盛り込む。 関係者会議は年内に第2期計画案を整理し、パブリックコメントを経て25年3月をめどに取りまとめる。