長谷部誠34歳「謝る必要なんてないです!」物議の“ロシアW杯ボール回し”翌日、西野朗をさえぎり…日本代表が受け継ぐ“長谷部イズム”とは
試合翌日、後悔なくチーム全員に伝えた言葉とは
ただ、後悔はなかった。 翌日、スタッフを含めたチーム全員に代表引退を伝えた後の長谷部は穏やかな口ぶりで言葉を紡ぎだした。 「様々なことに勇気をもってチャレンジして、次につながる戦いが出来たかなと。10年、14年、18年と様々な戦い方をしてきましたけど、一歩一歩、進んでいる感覚があります」 強調したのは、自分たちの志を貫けた誇りだった。 「ピッチの中だと、勇気を持って、自分たちからどんどんチャレンジした。攻撃だけなく、相手がボールを持って守備をするときにも、自分たちからアクションを起こしてやっていく。それが(ベルギー戦でも)出来た。日本代表が成長したものでもあるのかなと思います」 代表チームはクラブチームと比べて、選手の入れ替わりが激しい。ゆえに遺産が受け継がれにくく、監督交代による変化も大きい。 しかし――。
吉田麻也「ずっと彼を見て、学ぶことがたくさんあった」
「7年半、彼と一緒にやってきましたけど、本当にあれだけチームのことを考えてプレーできる選手は少ないでしょうし……。ずっと彼を見て、その姿勢から学ぶことがたくさんあったので」 ベルギー戦翌日、吉田麻也は涙ながらに長谷部との思い出を振り返った。そして4年後のカタールW杯では自分なりのリーダーシップを発揮して、チームをまとめた。吉田が引っ張ったチームはロシアで戦った代表からの歴史のつながりを感じさせた。 たとえば、カタールW杯におけるスペイン戦の後半。相手のバックパスに合わせて、選手たちが自発的にリスクを冒して猛プレスをかけていった結果、ボールを奪い、それを堂安律が決めた。あれも「勇気」がなければできないプレーだった。 そして、もう1つ。現在の日本代表にも継承されているものがある。 一つひとつの試合にかける想いの強さだ。 かつては、アジアの格下と戦うW杯2次予選でプレーすることを疑問視する声は多かった。その中でも、こう言い続けたのが長谷部だった。 「オレはどんなときでも喜んで代表に行くから」
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