いわき湯本、県中王者の日大東北撃破 宮沢琉延長決勝打 扇の要「投手を楽にしたい一心で」 秋季高校野球福島県大会(9月16日)
▽2回戦 いわき湯本4―2日大東北(延長12回タイブレーク) いわき湯本は終盤に2度追い付く粘りで延長に持ち込み、県中支部優勝の日大東北を破った。捕手として堅守を支え、決勝の2点中前打を放った宮沢琉芽(りゅうが)は「投手を楽にしたい一心だった」と振り返った。 今秋からベンチ入りし、正捕手に就いた。先発小野隼太朗とバッテリーを組み、落ちる球で相手打線を打ち取る作戦だった。ただ、同点で迎えた八回、2死三塁で要求した外角低めのスライダーを左前に運ばれ、勝ち越しを許した。「抑えられなかった原因は自分のリードにある」と責任を感じた。 延長十二回、1死満塁で打順が回った。「ここで決めるしかない」。ストライクを取りに来た低めのスライダーをたたき、中前に運んだ。走者2人の生還を確認し、塁上で雄たけびを上げた。 打撃で仲間を救えた手応えの一方、リード面の未熟さを痛感した。「3回戦は打撃と守備の両方でチームを勝利に導くプレーをしたい」と闘志を燃やした。
■日大東北先発の安斉完投4失点 甘い球悔やむ 日大東北の先発安斉悠太は12回を完投し、被安打9、4失点だった。打者としては同点の八回に勝ち越しの適時左前打を放ったが、九回1死一、三塁で再び同点に追い付かれるスクイズを許した。延長十二回には1死満塁から2点打を浴びた。終盤は疲労で甘い球が増えたと悔やむ。「冬に走り込み、一試合を投げ切る体力をつけたい」と誓った。