[山口県]レノファ、群馬破り4位浮上 若月、ミドル決めた サッカーJ2
明治安田J2第20節最終日(16日・ユアテックスタジアム仙台ほか=8試合)山口は前橋市の正田醤油スタジアムで群馬と対戦し、1―0で勝利した。勝ち点は34、順位は4位。1試合消化の少ない長崎は、仙台と2―2で引き分けて4連勝を逃した。首位清水と3差の勝ち点40で横浜FCと並び、得失点差で2位。清水は0―3で愛媛に完敗。岡山は熊本に1―0で競り勝った。いわき―甲府は1―1の引き分けだった。 ■ゴール死守 ②正田スタ(山口2勝) 山 口 1 1-0 0 群 馬 10勝4分 0-0 1勝6分 け6敗 け13敗 (34) (9) ▽得点者【口】若月(4) ▽観衆 2364人 【評】山口は前半の1点を守り切り、2試合ぶりに勝利した。前半26分、テンポの良い連係から最後は若月がミドルシュートを決めて先制に成功する。後半は相手のサイド攻撃やフィジカルの強い選手に苦しめられたが、選手交代やシステム変更などを駆使して最後までゴールを死守した。 ■地元群馬の声援も力に 両親に勝利プレゼント PK戦の末に勝利した群馬との天皇杯2回戦から中3日。この日も試合を決めたのは群馬県出身のストライカー、若月大和のシュートだった。「地元での試合を自分のゴールで勝ち切ることができた」。レノファサポーターに加え、地元の声援も力に変えた背番号9は試合後、冷静に勝利の喜びをかみしめた。 後半途中から投入された天皇杯2回戦のPK戦では5人目のキッカーとして確実にシュートを決め、熱戦に終止符を打った。ただPK戦までは決定機を逸するなど、ややゴール前での精度を欠いていた。 中3日で迎えたこの試合は先発出場。相手がゴール前で強固な守備を見せる中、前半26分、味方がテンポよくパスをつなぎ、最後は梅木翼から若月に絶好のパスが来る。ややゴールまでの距離はあったが、「両親からはいつも『足を振り抜け』と言われていた」。言葉通り「得意ではない」という左足を思い切りよく振り抜くと、シュートは相手ゴールの左隅に突き刺さった。 会場には多くの知り合いに加え、両親も訪れていたという。「きょうは父の日だったので良いプレゼントができた」。親孝行を果たした22歳は「ここから全部勝つくらいの気持ちで戦う」と後半戦でのさらなる躍進を誓った。