心臓・血管治療に強いボストン・サイエンティフィック
ボストン・サイエンティフィックが取り扱う医療機器製品は1万7000種類以上で、世界最大級を誇る(写真:ブルームバーグ)
アメリカ市場に上場している注目銘柄を取り上げる連載企画「はじめての米国株」。今回は心臓・血管における治療機器や、内視鏡などの医療機器を手がけるボストン・サイエンティフィック( BSX )を紹介する。同社は、心臓・血管治療の分野において優位性のある機器を開発・投入することで成長が続くと期待される。医療機器の需要は景気などの影響を受けにくいことから、株式市場が不安定な局面でも底堅い株価推移が見込める銘柄といえる。ボストン・サイエンティフィックは1979年に設立された医療機器メーカーである。取り扱う製品は1万7000種類以上で、世界最大級の規模を誇る。得意とするのはカテーテルなど低侵襲治療機器。低侵襲治療とは、患者への身体的負担をできる限り軽減する治療方法である。 例えば、心臓や血管の治療においてカテーテルなどを使って治療ができれば、メスを使った回復手術に比べて身体への負担が軽減される。高齢化が進めば、身体への負担が小さい治療方法が選択される比率が高まるほか、アメリカなどでは医療費抑制につながることから、入院期間が短縮できる低侵襲治療に需要がシフトする傾向がある。 技術開発が進み、開腹手術でしかできなかった手術が、カテーテルなどで可能になることで需要拡大が期待できる市場である。同社は心臓・血管周りの治療機器に強く、2022年度の売上高に占める心臓血管事業の構成比は約6割となっている。
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