「なおさら引退の実感湧いた」元小結・阿武咲、青森県中泊町へ帰郷 応援に感謝、地域の相撲振興へ意欲
現役引退した大相撲の元小結阿武咲(28)=本名・打越奎也(うてつ・ふみや)=が23日、出身地である青森県中泊町の町役場を訪れ、濱舘豊光町長に引退を報告した。阿武咲は「皆さまの応援が本当に力になった。自分は地元が大好きなので、これからも皆さまのために頑張る」と町民への感謝の言葉を述べた。 スーツ姿で現れた阿武咲は、大勢の職員の拍手に迎えられて町長室へ。濱舘町長は、けがと闘いながら活躍した現役生活をねぎらい「これからも子どもたちの希望の光であってほしい」「二十数年間の相撲人生を、これからの長い人生に生かして」とエールを送った。 阿武咲は「日本相撲協会には残らなかったが、相撲人口が減っている中、できることはやっていきたい」と語り、今後も地域の相撲振興に協力していく意欲を示した。 先週末から県内に滞在し、あいさつ回りなどをしているという阿武咲は「地元に帰ってきて、なおさら引退した実感が湧いた。(現役生活は)一瞬だった。やりきったと思う」と、すっきりした表情で報道陣に語った。 また、「現役中は24時間相撲のことを考えていたので、(帰郷しても)どこかちゃんと笑えないところがあったが、今は素直に笑える気がして新鮮な気持ち」とも話した。 阿武咲は来年4月に馬油を使ったスキンケア用品を扱う企業に入る予定。6月1日に両国国技館で断髪式を行う。