『【推しの子】』原作者の約10年前の作品を知ってる? 大ヒット漫画家の“路線がだいぶ違う”過去作2選
イメージ異なる作品のなかに「らしさ」が光る
大ヒット作を描いた漫画家は、『ONE PIECE』の作者である尾田栄一郎先生といえば海賊、「刃牙」シリーズの作者である板垣恵介先生といえば格闘技のように、そのヒット作品のイメージが付くものです。 【画像】逆に怖いって… こちらが瞳だけ光る、【推しの子】ルビーです(4枚) しかし、その漫画家のなかには、過去に世間のイメージとは異なる作品を手掛けることもあり、読者から「こんな作品も描いてたの?」「同じ作者?」と驚きの声があがることもありました。 例えば、ついに完結を迎えた『【推しの子】』の原作者、赤坂アカ先生です。赤坂先生といえば、『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』や『【推しの子】』のイメージを持つ人が多いでしょう。 『かぐや様は告らせたい』ではラブコメを、『【推しの子】』では横槍メンゴ先生とタッグを組み、「本当の出来事?」と疑いたくなるほどリアルに感じる芸能界の裏側と、「魔法を使わない」ストーリーでファンを魅了しました。 実は赤坂先生は、それ以前にも『ib – インスタントバレット -』という作品を連載していのことを知っていますか? この作品は、周囲から疎まれ孤立している少年が、クリスマスイブの夜の出来事をきっかけに、自身が持つ特殊な力「魔法 – ib -」で破壊行動を繰り返す物語です。 『かぐや様は告らせたい』や『【推しの子】』とは違い、『ib』では魔法による戦いが迫力満点です。そして、ストーリーは「さすが赤坂先生」と言いたくなるほど当時から高クオリティで、荒々しくも読者の心に刺さる登場人物の「心の闇」は『【推しの子】』に通じる雰囲気も感じられます。 ちなみに、『ib』と『かぐや様』の連載が重なっていた時期があったそうで、赤坂先生は自身のX(旧:Twitter)で「IB最終回に、かぐや出張版に、かぐや本編と今月3本も描くことになるとはちょっと想像してなかった」とつぶやいていました。 代表作から受ける印象とは違う作風のマンガといえば、『幽☆遊☆白書』や『HUNTER×HUNTER』の作者である冨樫義博先生の『てんで性悪キューピッド』もあげられます。 冨樫先生の作品といえば、バトルマンガのイメージが強いですが、実は初連載作品『てんで性悪キューピッド』はお色気ラブコメディを描いていました。 世間の作風のイメージとかなりギャップがあり、「冨樫先生だとは思ってなかった」との声も聞かれます。最近は、冨樫先生の作品ということで一読する人も多く、「今の作風と違う感じでとても新鮮」と、むしろギャップを楽しむ意見も見受けられました。 上述した作品は2巻から5巻程度で完結するため、すきま時間などでさらっと読むこともできます。 2024年11月14日には『【推しの子】』が完結を迎え、ロスに陥る人もいることでしょう。また『HUNTER×HUNTER』は「週刊少年ジャンプ」での掲載が再開されましたが、不定期での連載となっています。毎週の楽しみに飢えている人は、今回挙げた作品を読むと、また新しい世界が開けるかもしれません。
LUIS FIELD