火野正平さん死去 「鬼平犯科帳」主演の松本幸四郎も「無念です」芸名名付けは池波正太郎氏「大切な作品」と
俳優の火野正平さんが１４日に亡くなったことが２０日、分かった。７５歳。所属事務所が発表した。火野さんが出演していた時代劇ドラマ「鬼平犯科帳」公式Ｘでは火野さんを追悼する文書を発表。主演の松本幸四郎の追悼コメントも発表した。 火野さんは「鬼平犯科帳」で相模の彦十を演じた。「松本幸四郎主演『鬼平犯科帳』シリーズでは、平蔵の昔なじみであり、裏の世界の酸いも甘いも噛み分けた密偵“相模の彦十”役を演じ、『新たな鬼平』には欠かせない存在感を示してくださいました」と記すと「火野正平という芸名は池波正太郎先生につけていただいたことに触れ『やっと池波先生の作品にレギュラーとして参加できた。そんな縁があるから、これは大切にしたい作品です』と作品への思いを語ってくださいました」と、芸名の名付け親が池波正太郎氏であることを誇りに思っていたことも伝えた。 「物語の中はもちろん、撮影現場においても心の支えでした」と、キャスト、スタッフにとって大きな存在だったといい「謹んでご冥福をお祈り申し上げます」と結んだ。 また主演の松本幸四郎のコメントも発表。「無念です。たくさん泣きました。火野さんには役者の色気を強烈に感じ、その佇まいと匂いにぼくは魅了されていました。大きな存在感にピリッとした緊張感を味わえる気持ちよさ。お会いした全ての時間が僕の誇りです。火野さんとのことが過去形でしかないことに、これからがないことに悲しみでいっぱいです。心よりご冥福をお祈りいたします」と無念さをにじませていた。
