人気窯元の作品が500円…なぜ 「難しい」と言われても断念せず、反響 新たなコラボも
当初「難しいよ」と言われたが
当初、宮崎さんはダメ元で笠間焼協同組合に笠間焼のガチャガチャを作り、500円で販売したいと持ちかけたといいます。同組合からは「難しいよ」と言われたそう。しかし、笠間焼のガチャガチャに興味を抱いた10人の窯元が集まり、その中から苦渋の選択で絞った5人に、各5000個の笠間焼を依頼しました。 宮崎さんは「今までの笠間焼じゃないものを作りたかったです。大人の女性をターゲットにした笠間焼のラインナップにしたかった」と話します。 そして誕生したのが、笠間焼・人気窯元作家シリーズ1~5シリーズです。シリーズ1が陶工の酒井芳樹さんの陶芸インテリア小物、シリーズ2が加賀田たいち工房のふくろうの箸置き、シリーズ3が陶工の田中アルバさんの陶芸アクセサリー小皿、シリーズ4が陶工の磯部幸克さんのふくろうマスコット、シリーズ5が陶工の諏訪幸雄さんの陶芸ぐい呑になります。笠間焼のガチャガチャの販売をする覚悟を決めた宮崎さんは、2万5000個すべて買い取り、クリエイション・コムの店舗やロケーションで販売したそうです。
100万円以上の作品、手がける作家も
このシリーズはシリーズごとに時期をずらしての販売ではなく、一気に店頭で販売しました。 宮崎さんは「窯元の5人に協力していただき本当に、ありがったかったですね。ご縁を感じます。100万円以上する作品を手がける酒井先生が笠間焼のガチャガチャを作ってくれるなんて嘘みたいでした。また、諏訪さんは茨城県工業センター窯業指導所所長の経験もあり、伝統的工芸品産業功労者表彰もした方です」と話してくれました。 笠間焼のガチャガチャを販売したところ、陶芸ぐい呑はすぐに売り切れになるほど、反響が大きかったそうです。 思わぬ副産物も。群馬県にある「道の駅まえばし赤城」に設置していた笠間焼のガチャガチャを見つけた浅間酒造観光センターの方からは、宮崎さんに笠間焼ぐい呑みの依頼が舞い込みました。宮崎さんはこの依頼を受け、シリーズ最新の「浅間酒造オリジナル笠間焼ぐいのみ」になります。もちろんすべて手作りなうえに、ぐい呑みの焼き付けのシール(正面と中のマーク)は一つひとつ焼いています。 「1個1個手作りで、微妙に大きさが違ったりする。でも味があるんですよね」(宮崎さん)