死刑制度を考える懇話会発足 「廃止・存続どちらがベターなのか」前検事総長ら発言
国会議員からは「日本の死刑制度の今後を考える議員の会」の会長を務める平沢勝栄衆議院議員(自民党)や同会の西村智奈美衆議院議員(立憲民主党)、上田勇参議院議員(公明党)の3人が委員となった。平沢議員が正直に現状を語った次の言葉が、なぜ国会で死刑廃止への動きが弱っているかを教えてくれた。 「この問題は難しい。地元を歩いて死刑廃止に賛成、死刑に反対だなんていうと、すぐに選挙で落っこちてしまう。それくらい厳しく、触らない方がいいぐらいの問題。しかし寝ているわけにはいかないので、しっかり取り組まなければならない」 懇話会は3月11日に第2回を開き、元裁判官で最高裁の調査官を務めた木谷明さんから、死刑と無期懲役判決を区別する基準のあいまいさ、法テラス多摩法律事務所の弁護士・村井宏彰さんから「死刑事件弁護の現場」について聞いた。4月22日の第3回は死刑廃止派と死刑存置派の刑事法学者1人ずつから話を聞く予定だ。
佐藤和雄・ジャーナリスト