保護施設の大型ネコ類20頭、鳥インフルで死ぬ 米ワシントン州
(CNN) 米ワシントン州で鳥インフルエンザの症例が増えている。州内にある非営利の保護施設では、飼育していた大型ネコ科動物のうち半数以上に当たる20頭がここ数週間の間に命を落とした。 施設長のマーク・マシューズ氏は「まさか自分たちがこんなことになるとは思わなかった」とCNN提携局のKOMOに語り、「ネコ類同士の距離が近い施設でのみ起きることだと思っていた。我々には5エーカー以上の広さがある」と説明している。 ネコ類が鳥インフルエンザに感染した経緯は不明だが、最初の1頭が死んだのは感謝祭の11月下旬ごろだった。 死んだのはサーバルキャット5頭、ボブキャット4頭、ピューマ4頭、カナダオオヤマネコ2頭、アムールトラとベンガルトラの交配種1頭など。 「タビは私の大好きなトラだった」「感謝祭前には37頭いたネコ類が、今は回復に向かっている4頭を含めて17頭になった」(マシューズ氏) 施設では防疫措置が講じられ、感染の拡大を防ぐために閉園中。当局や専門家と協力してそれぞれの飼育舎を消毒するなど感染拡大防止対策に取り組んでいる。 年明けには営業を再開したい意向だとしている。 鳥インフルエンザは主に呼吸器からの分泌物や鳥同士の接触によって感染するほか、鳥類などを餌にした肉食哺乳類が感染することもあるという。 ネコ類が感染すると急激に症状が悪化することがあり、肺炎のような症状で24時間以内に死ぬこともある。 ワシントン州魚類野生生物局は今月に入り、鳥インフルエンザの症例が増えていると発表。州内の別の場所でピューマ2頭の感染が確認されたことも明らかにした。