ちょうちんの明かりでゴジラ表現 岡山・笠岡で伝統行事「ひったか」
ちょうちんの明かりで世相や話題を表現する岡山県笠岡市金浦地区の伝統行事「ひったか」(市重要無形民俗文化財)が8日夜あり、吉田川を挟んで西の妙見山に特撮映画でおなじみのゴジラ、東の行者山に地元・金浦小の校章が描き出された。 両山の中腹にそれぞれちょうちん約200個を取り付けたやぐら(10メートル四方)を設け、午後7時半ごろ点灯。絵模様は事前に知らされず、3月の米アカデミー賞で日本映画初の視覚効果賞に輝いた「ゴジラ―1・0」をたたえる怪獣の姿と、昨年度創立150周年を迎えた学校のシンボルが夜空に浮かび上がると、見物客から歓声が上がった。 ひったかは「火を高くたく」が語源とされ、平安時代末期に源平合戦の舞台となった同地区で平家方がかがり火をたいて大軍を装った故事が由来と伝わる。9日には源氏と平家に分かれた和船がこぎ比べをする「おしぐらんご」が金浦湾で行われる予定。