「SOSが出しやすい」あえてインパクトのある名前で 困窮女性に食料支援する ゴージャス理枝さん
▽ゴージャス理枝さん 「食料支援はつながるためのきっかけ。この人たちとつながりたいからやっているんであって、食料は付属品、私たちにとって。そこでつながった子たちが何かしら一歩前に踏み出してくれれば、たぶん沖縄の負の連鎖は断ち切ることができるはずなんで。お母さんが一歩踏み出せば、それを見た子どもたちはもう負の連鎖は消えているから」 その「一歩」を踏み出すための施設が、先月、開設しました。 「ここですね、102号室。すごくきれいですね! 」 「新築だけあって、本当にきれいで。白を基調にしたんですよ。清潔感があって、女性が1人でいても安心して過ごせる」 女性を元気にする会が開設した支援施設「ソラーナ」。 DV被害や経済的な理由で住む場所のない母子など、5世帯が一時的に入所できる宿泊施設です。建設費用は支援者からの寄付金でまかなわれ、施設の運営費には金融機関に預けられたままのいわゆる「休眠預金」が活用されています。 「住むところがないから確保のために風俗で働いてしまったり、お母さんたちでいえば、このときに家から出られなかったから、今DVで全く家から出られない状態になってしまったりとか。とにかく自立、何かしら前に進んでいくための条件で入ってもらう形ですね」 「ソラーナ」には、入所した女性が、安心して過ごすための設備が整っています。なかでも、お風呂とトイレを別にしていることには、理由があるそうです。 「今までなかなか湯船っていうのがないわけ、彼女たちは湯船に入る習慣が。だからそれも良いきっかけなわけ。湯船に入ってゆっくりつかってリラックスして、たまに私たちとおしゃべりして、“こんなのもあるんじゃない?あんなのもあるんじゃない?” と、今まで聞いたことのない情報を彼女たちに提供することで “自分ももしかしたらこんなのだったらできるかもしれない” ってなれば、前に進むきっかけになるわけ」 女性たちと同じ目線で日々接しているからこそ、必要な支援が分かると話すゴージャスさん。最後に、気になっていたことを聞いてみました。 ーなんで「ゴージャス」っていう名前なんですか? ▽女性を元気にする会・ゴージャス理枝代表 「ゴージャス、って名前はインパクトがあるから。1回言ったら忘れないから。(困窮した女性たちが)どうしよう、と思っている時に、誰を探そうって一瞬思い出してくれる。“いたな、魔女みたいな怪物みたいな” でいいんですよ。それで検索して私がヒットしたら、SOS出しやすい。インパクトがある名前にしたかった」 ゴージャスさんのもとに、途切れることなく毎日届くという、SOSの声。沖縄の実状を映すその声のもとへ、今必要な支援を届けています。 女性支援施設「ソラーナ」への入所を含めた、支援に関する相談は「女性を元気にする会」のホームページやSNSから問い合わせることができます。
琉球放送