中居正広「9000万円トラブル」はテレビ業界でNG扱いだった…関係者が語る「文春の影響」
中居正広の暗い過去とテレビ業界の罪
中居は、筆者がスポーツ紙で新人記者として働いていた00年、月刊誌『噂の真相』に、女性との中絶トラブルが報じられたことがあり、情報を集めるよう上司から指示されたことがあった。 記事では、中居が'96年に出会った女性と交際し、ホテルでの密会から彼女の自宅に通うまでになったが、'00年9月に女性が妊娠したことを告げると、中居の態度は一変。 中絶を執拗に勧め、説得には飯島三智マネージャーと思われる女性までが出てきたという。 中絶同意書への署名に、中居は「偽名じゃダメなのか」と聞き、30万円入りの茶封筒を強引に手渡したりしたという。同誌は中居と女性の会話音声や中絶同意書も公開。 それが事実なら女性に対して、あまりにひどい振舞いおと思えたものだが、当時はマスコミに対するジャニーズの力は絶大で、多くのメディアは報道を無視。東京スポーツと、筆者が働いていたナイタイスポーツだけが扱っていた。 その時代からは社会の状況は大きく変わり、同様にメディアが一斉に無視してきたジャニー喜多川氏の性加害問題も、大きく取り上げられるようになった。 松本人志も性加害疑惑報道では仕事を休業、いまもテレビ復帰が難しい様相だ。では、今回の中居の件はどうなるのか、中居の出演番組で仕事経験のあるテレビプロデューサーに聞いてみた。 「昔と違ってマスコミがみんな無視して終わり、ということは難しくなったのは事実だけど、解決金を支払って和解しているのであれば、これ以上の大きな問題にはなりにくいでしょう。バラエティ番組にもこれまでどおり出演し続けられるのでは。 しかし、どこからかその詳しい内容が漏れてしまうと状況は一変する可能性がある。CMとか広告出演のリスクは上がったと見られます。あとは新番組に起用するかどうかも、スポンサー企業の反応次第で何か影響があるかもしれない」 今回、「週刊文春」により、トラブルの詳細な報道が出た。今後のテレビの対応はいかなるものになるのだろうか。出し続けるにはリスクが大きすぎるように思えるが…。
片岡 亮(フリージャーナリスト)