元宝塚の華雪りら、東京に拠点移し初1人暮らし「有意義な時間に」第2の芸能人生も花咲かせる
<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム> 元宝塚歌劇団娘役で女優の華雪りら(30)が吉本興業主催の朗読劇「The Voice Wars 三声王の歓笑」(30日、TOKYO FMホール)で22年7月の卒団後、初の舞台出演を果たす。白井悠介、野津山幸宏、保住有哉の軸となる3人の人気声優に芸人や役者も絡んで火花を散らす予測不能なコメディー劇で、人々の暮らすヴォイシング王国に住む歌声の魔女役。宝塚時代は経験がないというアドリブなども多い舞台で新たな1歩を踏み出す心境などを聞いた。【松尾幸之介】 ◇ ◇ ◇ もともと声を使った仕事に興味があったといい「とても楽しみにしています。お客さんの反応次第で(1日2公演の)内容もそれぞれ変わってくると思うので、ぜひ両方見比べてほしいです」と話した。 ステージ経験豊富ではあるが、アドリブは要警戒。「今までは台本やフリ、歩く導線まで決まっていたので…。今回は台本に『ここはアドリブで』みたいに書いてあるんです。私にはなるべく振らないでほしいですね。もしやられたら仕返します(笑い)」と呼びかけた。 歌声の魔女役だけに歌唱シーンも期待されるが「お楽しみです」と笑い「令嬢や子役の声を演じることは多かったですが、魔女は初めてですごく楽しみです。みなさんが想像するような魔女の声を出す場面もあるので、プロの声優さんに学ばせていただきながら、いろいろと使い分けて頑張ります」と力を込めた。 “未知の笑い”への不安も口にするが、実は大のお笑い好きでもある。今回も吉本主催舞台への出演を喜び、「最近もジャングルポケットさんのコントライブに行ってきたんです」と笑顔。撮影は吉本興業東京本社で行ったが「ずっと来てみたかった場所」と芸人のYouTubeなどでもおなじみの中庭への感動も熱く語っていた。 今回の台本も吉本芸人の絵があしらわれた公式グッズのファイルに入れて持ち歩いている。ナレーションなどのほか、バラエティー番組出演も目標だといい「芸人さんと絡めるお仕事もあればやってみたいですね。『水曜日のダウンタウン』に出て、(ドッキリにかけられて)目隠しされたいです」とまさかの願望も明かした。 宝塚卒団から約2年。今年2月からは拠点を関西から東京へ移し、初の1人暮らし生活も送っている。「ずっと家にいても平気なタイプなので、引きこもってYouTubeやネットフリックスなどでバラエティー番組とかを見尽くして外に出てきました」と笑う。駅での乗り換えでは「まだ常に迷子です」といい「『こんなに地下まで行くんだ』と思ったり。(宝塚時代に)東京公演で来ていたので、今は降りたことない駅で降りて下町を見たり、満喫していますよ」と明かした。 卒団後に取得したいと語っていた自動車運転免許はまだとれていないが料理の腕は上がってきたといい「何でも作りますよ。今日も小松菜と豚肉と舞茸のみそ炒めを作りました」。都内のお気に入りスポットには宝塚現役中からよく訪れていたという新宿御苑を挙げた。「お花見の時期によく行っていました。四季が感じられて、自然がいっぱいあって好きです」。 宝塚で駆け抜けた20代を終え、30代は「ありのままの自分で、その時の流れに乗って自由に生きていきたい」と語る。「これまではせかせかと過ごしてきたので、何事も丁寧な暮らしをしたいと思っています。自分に費やす時間だったり、人に会う時もその人に向き合って有意義な時間にしたいなと思います」。結婚願望については「禁止でもないですし、何歳までとかもないです。タイミングが合えばという感じですね」と話した。次々と訪れる新体験に心を躍らせつつ、第2の芸能人生も花を咲かせる。 ◆華雪りら(はなゆき・りら)1993年(平5)10月14日、大阪府出身。幼稚園から小学5年までピアノと柔道を習う。10年に宝塚音楽学校入学し、12年に98期生として入団。宙組公演「華やかなりし日々/クライマックス」で初舞台。17年に星組へ組替え。22年7月に卒団。身長157センチ。血液型B。