官学共同で間伐材活用の精油など開発 林産物の利用価値向上目指す/台湾
(台中中央社)農業部(農業省)林業・自然保育署台中分署は13日、間伐材を活用した精油や歯磨き粉などの新製品を発表した。中興大学(台中市)と共同で開発した。台湾の林産物の利用価値を高めるとともに、山村の発展や林業の経営多角化、持続可能な生産などを推し進めたいとしている。 このうち複数の精油をブレンドした製品「八仙山印象」は、台中市の八仙山で間伐された台湾固有種のベニヒノキを原料に作られた。同分署によればこれらの間伐材は、以前は山に放置されたり廃棄されたりしていたという。ベニヒノキに加え、ランダイスギやコウヨウザンなども原料としている。この他、ニッケイモドキを原料として使用した歯磨き粉やマウスウォッシュも開発された。 同大学の研究チームによれば、ベニヒノキの精油にはリラックスを助ける効果が、ランダイスギやコウヨウザンの精油には防虫や抗菌の効果があるとする研究結果があるという。 同分署は精油が潜在的に持つ効果や製品の開発を通じて、人々に台湾の森林の「宝物」や、間伐材利用などで木材を余すことなく使う概念を知ってもらいたいとしている。 (趙麗妍/編集:田中宏樹)