ロシアのウクライナ侵略で民間人1万2300人以上死亡、人口密集地で死傷者急増
【ジュネーブ=船越翔】国連のナダ・ナシフ人権副高等弁務官は8日、2022年2月に始まったロシアのウクライナ侵略で、これまでに1万2300人以上の民間人が死亡したと明らかにした。ウクライナ東部などで現在も激しい戦闘が続いているとして、民間人被害の拡大に懸念を示した。
ナシフ氏はジュネーブで開かれた国連人権理事会の会合で、長距離ミサイルや無人機を使ったロシアの攻撃により、ウクライナの人口密集地などで死傷者が急増していると報告した。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)の集計によると、24年9~11月の民間人の死者数は574人に上り、前年同期と比べ3割ほど増えたという。
ナシフ氏は、ウクライナで約700か所の医療施設や約1500か所の学校の損壊も確認されたと説明した。