JR九州、博多駅ホームで音声広告開始へ…日中10分間隔で放送・1か月1社のみで120万円
JR九州は、博多駅の在来線ホームで12月から、音声による企業広告の放送を始める。1日の乗車人員が約12万人と九州の在来線で最も多い特長を生かし、放送料を新たな収益源とする狙いだ。31日から募集する。音声広告は既に一般化しているが、同社によると、ホームで音声だけを使った広告事業を行うのはJR各社で初めて。 【写真】JR九州
列車の到着などを案内している在来線全4ホームの放送設備を使い、午前6時～午後9時50分に10分間隔で1回20秒以内の音声広告を流す。利用できる企業は1か月に1社だけで、1日の放送回数は90回超に上る。料金は120万円（税抜き）。
従業員から新規事業のアイデアを募る制度で昨年夏に提案があり、採用した。応募したのは鉄道事業本部の丸林祐貴さん（32）で、駅員時代の経験から、「ホームではアナウンスが流れない静かな時間帯があり、広告事業に活用できる」と考えたという。
JR九州はコロナ禍で鉄道収入が落ち込んだことから収益源の多様化を進めており、企業のニーズや利用客の反応を見ながら博多駅以外でも導入するかどうかを検討する。丸林さんは「耳に残るフレーズやキャッチコピーを消費者に直接売り込む機会として活用してほしい」と話している。
