もうすぐ定年だけど、老後資金が「500万円」しかない!「シルバー人材センター」で働くと月いくら稼げる? 老後の不足額とあわせて解説
以前「老後2000万円問題」という、老後30年で生活資金が約2000万円不足するという金融庁の試算が公表され、老後は年金だけでは足りず、多額の貯蓄がなければ生活できないという結果が大きな関心を呼びました。 そこで、「もしも老後資金が500万円しか貯まっていなかった場合は、苦しい老後生活となってしまうのか」「もっと豊かな老後生活を送るにあたって、何かできることはないのか」と考える人もいるでしょう。 老後資金が不安なときは、年金以外の別の収入を得る方法としてシルバー人材センターで働くという方法があります。本記事では「老後資金500万円だといくら不足するのか」「シルバー人材センターで働くといくら稼げるのか」について解説していきます。
老後資金500万円だと不足額はいくらになるのか?
最初に、老後資金500万円だといくら不足する可能性があるのかを考えていきましょう。実際の支出額は生活スタイルにもよりますが、総務省統計局の「2022年(令和4年)家計の概要」によると、65歳以上の夫婦の消費支出は月26万8508円、つまり約27万円となります。 また、年金保険料を納めてきた年数や年金の種類によっても異なりますが、標準的な夫婦の老齢厚生年金額(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)は月22万4482円、つまり約23万円です。この平均支出額27万円と平均年金受給額23万円を参考にして計算していきます。 65歳から年金を受け取るとして、支出額27万円に対して年金収入が23万円の場合、毎月4万円が不足します。この赤字4万円を埋めるために、貯蓄の500万円から補うとすると、年間48万円で、約10年後にはほとんど貯金が尽きてしまう計算となります。 10年後に貯金が尽きてしまうと75歳以降の生活が苦しくなりますし、支出額はあくまで平均値のため、入院や家の修理といった突発的な支出があるとさらに貯金が減るのが早まってしまいます。 つまり老後資金500万円だと不足する可能性が高くなるため、収入を得て年金を補う方法を探したほうがよいといえるでしょう。