ECBが警告、ユーロ圏諸国の財政は主要なリスク-債務削減に着手を
(ブルームバーグ): ユーロ圏加盟国は高齢化や国防費、気候変動といった長期的な財政リスクに直面しており、直ちに債務削減に着手する必要があると、欧州中央銀行(ECB)が警告した。
ECBは19日の報告書で「これらの課題は単独でも十分に困難だが、各国はこれら全てを同時に抱えることになる」と指摘、「従って特に高債務国は直ちに行動を起こす必要がある」と続けた。
ECBによればこうした特定の課題に対応するために必要な財政措置は国内総生産(GDP)の少なくとも5%に相当する。「必要な財政調整は歴史的な基準からすれば大規模だが、前例がないわけではない」という。
ユーロ圏諸国の財政持続性が懸念される中でECBは今回、強い警戒感を示した。特にフランスではマクロン大統領が表明した総選挙実施に伴い、同国の財政再建が疑問視され、市場の混乱につながった。
原題:Euro-Zone Nations’ Public Finances Are Major Risk, ECB Warns (1)
(抜粋)
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Mark Schroers