『ぼくが生きてる、ふたつの世界』ティザーポスター&超特報 吉沢亮の両親役にろう者俳優
吉沢亮主演映画『ぼくが生きてる、ふたつの世界』の新キャストが発表され、あわせて超特報映像とティザーポスタービジュアルが公開された。 【写真】吉沢亮を捉えたチラシビジュアル裏 本作は、作家・エッセイストとして活躍する五十嵐大の自伝的エッセイ『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと』(幻冬舎)を原作とした母と息子の物語。 宮城県の小さな港町、耳のきこえない両親のもとで愛されて育った五十嵐大。幼い頃から母の“通訳”をすることも“ふつう”の楽しい日常だった。しかし次第に、周りから特別視されることに戸惑い、苛立ち、母の明るささえ疎ましくなる。心を持て余したまま20歳になり、逃げるように東京へ旅立つが……。 『キングダム』シリーズ、『東京リベンジャーズ』シリーズなどの吉沢が主演を務め、耳のきこえない両親の元で育った息子・五十嵐大の心の軌跡を体現する。監督を務めるのは、『そこのみにて光輝く』『きみはいい子』の呉美保。『ゴールド・ボーイ』『正欲』などの港岳彦が脚本を手がけた。 新たに発表されたキャストは5名。吉沢演じる大のろう者の両親、母・明子を忍足亜希子、父・陽介を今井彰人がそれぞれ演じる。忍足と今井は、実際にろう者俳優として活躍している。 忍足は本作について「私は五十嵐大さんの家庭とは逆の境遇で、私は生まれつききこえない子供で、きこえる親から生まれ、きこえる世界で育ちました。 自分は何者なのか孤独感や苦悩と葛藤しながらも、きこえる世界ときこえない世界を行き来するという、同じ立場だからこそ、とても共感しました。 コーダの世界をひとりでも多く知ってもらえる良い機会になれば見方も変わると思います」とコメント。 そのほか、河合幸彦役でユースケ・サンタマリア、鈴木広子役で烏丸せつこ、鈴木康雄役ででんでんが出演する。 公開されたWEB限定の超特報映像は、橋梁を走る列車の車窓と、駅のプラットフォームで故郷・宮城から上京するための列車を待つ五十嵐大(吉沢亮)の姿が映し出されるシーンから始まり、きこえる世界の大がきこえない世界の母の後ろ姿を見つめている様子が捉えられている。 ティザーポスタービジュアルは、大が故郷である宮城県から東京に向かう電車の中の一幕を切り取ったもの。原作の表紙も撮影した写真家・文筆家の齋藤陽道が撮影を手がけている。 ●コメント ・忍足亜希子(五十嵐明子役) きこえない親から生まれ育ったコーダの五十嵐大さんの人生、撮影を通して私も親の気持ちで成長させていただきました。 私は五十嵐大さんの家庭とは逆の境遇で、私は生まれつきこえない子供で、きこえる親から生まれ、きこえる世界で育ちました。 自分は何者なのか孤独感や苦悩と葛藤しながらもきこえる世界ときこえない世界を行き来するという、同じ立場だからこそ、とても共感しました。 コーダの世界をひとりでも多く知ってもらえる良い機会に なれば見方も変わると思います。 呉美保監督をはじめ吉沢亮さんと共に五十嵐大さんの人生を歩みながら、沢山のことを学ばせていただきました。 ・五十嵐大(原作者) ふたつの世界に挟まれ、まるで揺蕩たゆた うように生きるコーダについて説明するのは、いつだって難しい。だからこそ、理解してもらうことを諦めていた時期もありました。でも、社会は少しずつ前進していて、ようやく、コーダが抱える葛藤にも目が向けられるようになりました。子どもの頃の自分がいまの状況を目にしたら、「世の中は捨てたもんじ ゃないな」と思うかもしれません。完成した映画は、想像を遥かに超えるものでした。コーダの苦しみが描かれつつも、そこにあるのは普遍的な親子の愛情です。きこえない母ときこえる息子がどんな愛情を紡いでいくのか、ひとりでも多くの方に観ていただけることを願っています。
リアルサウンド編集部