智弁和歌山1年生4番・荒井は、プロ注目右腕からチーム唯一のマルチ安打!どこまで成長するか無限大【この秋輝いた球児たち】
和歌山の名門、智弁和歌山で、1年生ながら4番に座る荒井 優聖内野手が、この秋に活躍を見せた。和歌山大会2次予選では打率2割と低迷も、近畿大会では持ち前の打力を発揮。4試合16打数7安打の打率.438をマークしてみせた。レベルの高い近畿大会での成績は、1年生とは思えないセンスを持っていることを意味する。 荒井の和歌山、近畿大会の打撃成績 極めつけは、東洋大姫路(兵庫)との近畿大会決勝戦。先発はプロ注目の阪下 漣投手(2年)だったが、第1打席から2打席連続で右前安打を放った。2回の1打席目は2球目の変化球に対して瞬時にタメをつくって弾き返すと、4回の2打席目は内角直球の難しい球を、バットを内側から出して難なく右前へと運んだ。世代トップクラスの右腕を相手に、下級生の1年生4番が4打数2安打。チームで唯一のマルチ安打をマークしてみせたのだ。 秋季和歌山大会の前に行われた新人戦では、大暴れした試合がある。準決勝の初芝橋本戦で、14対1の7回コールド勝ちを収めたが、荒井はこの試合で4打数4安打の7打点をマークした。本塁打はなかったが、三塁打1本、二塁打2本と長打も放つなど、スラッガーとしての要素も十分ある。 170センチ、84キロ。どっしりとした体つきからはパワーを感じさせ、それでいて、器用な面もある。名門チームの4番に座るだけの技術に加えて、将来性の高さを感じる。来年、センバツの舞台で素質が開花して、いちやく全国区のスラッガーへと成長するのではないか。そんな期待もしてしまう。