優木まおみの夫「まおみのことだから、たぶんまた5年後には売るって言い出すと思うよ」6年前に予期していた行動とは?「私自身、瞬発力で人生を展開させている自覚があります」
女性には3つの顔、3つの時間がある。Domaniの人気連載「女の時間割。」にタレントであり、身体美容家®であり、フランチャイズの飲食店オーナーでもある優木まおみさんが登場。今年結婚11周年を迎えた優木さんの「妻時間」をお聞きしました。 【写真9枚】「タレント業も経営も、全部私」今この瞬間に大集中して生きる優木まおみさんの素顔に迫ります! 〈全3回の中編/前編・後編は記事下のリンクからご覧いただけます〉 ◆優木まおみさん タレント、モデル、身体美容家® ピラティス美容整体サロン『RESIZE BODY』オーナー・44歳 ──「妻」時間 優木さんのとある休日 この連載では“ある日の時間割”についてアンケートに回答してもらい、撮影シーンを構成しています。優木さんの「妻」時間を紹介します。 7:00 起床、朝風呂 8:30 朝活ピラティスレッスン配信 9:00 遅めの朝食を家族で 10:00 家事をこなす 12:00 昼食 13:00 夫のヘアサロンでカット&カラー 16:00 足裏マッサージ、ショッピングなどの自分時間 18:00 帰宅、夕食 20:00 子どもたちと入浴後、就寝の支度 21:00 自分時間でまったり 22:00 夫帰宅、今日の出来事をおしゃべり 23:00 就寝 「夫が店長を務めるヘアサロンに行くのは、主に平日の仕事がない日ですね。これまで何度か単発でほかのサロンの方に切っていただいたこともあるのですが、彼と付き合い出してからはほぼ10年以上、髪のことは夫にお任せしています。娘たちがママのロングヘアが好きなのでこれからもロングをきれいに保っていきたいのですが、最近生えぎわのあたりが少し気になってきて(苦笑)。次に行ったら髪にボリュームを出してカバーできるようなカットを相談したり、髪が傷んでみえないトーンのブラウン系の髪色についてアドバイスを受けたいと思っています」 ◆自分がされてイヤなことはしないし、傷つくような言葉も絶対に口にしない これまでにご主人としたケンカはわずか3回。結婚11周年を迎えた今も毎朝の“おはようハグ”を欠かさないという夫婦円満ぶりで知られている優木さん。 「“旦那さんに髪を任せられるのっていいな”と言っていただくこともあるのですが、美容師である夫との生活は決してポジティブなことばかりではないんですよ(苦笑)。仕事柄土日は家にいませんし、平日も仕事の日であれば帰宅は夜の10時台が3割、私が寝ている間に帰ってくる日が残り7割ぐらいなんですから。 これは結婚当初のめちゃめちゃラブラブな時代からずっと変わらずで、長女の産後すぐの時期はやはりつらいときもありました。私は外出が難しくなってずっと家にいるのに、夜遅くなっても夫は帰ってこない。土日に終日一緒にいられるのはお正月と夏休みの年2回だけ。仕事なので仕方ありませんよね。ダメなものはダメなわけですし、無理なものを“なんで無理なの?”とキレてもしょうがない。 グチグチしているその時間がムダなので“いないんだ。じゃあほかに何しよう”みたいな感じに気持ちのスイッチをパッと切り替えられるようになりました。 最近は土曜の朝だけ子どもの運動会に顔を出してくれたりと、夫も頑張ってくれているんですよ。 ちなみにヘアサロンで髪を切ってもらったあとももちろん、待ち合わせてふたりでご飯なんてことにはなりません。唯一ヘアサロンがお休みの火曜にデートすることはありますけれども、それも月に1回実現できたらいいなと思いつつ、最近はできていません(苦笑)。今は2か月に一度のカットに加えて、目標として月イチのランチデートを実現できればいいなと思っているところです」 優木さんにおしどり夫婦の秘訣をたずねてみると、“ごく普通のことですが、自分がされてイヤなことは相手にしない”というシンプルな回答が。それをお互い忠実に守って、決して相手に干渉しすぎないのだそう。ご夫婦の価値観や温度感にも近いものがあるようで、 「私だけでなく、たぶん夫も近い感覚をもってくれているのかなと思います。言葉にするなら“親しき仲にも礼儀あり”といいますか、親しい人にこそ礼儀を重んじるイメージですね。ちなみに私は夫に対してはいちばん気を使って、いちばん言葉を選んで、傷つけないように嫌われないようにと注意をしています。 それは相手の顔色をうかがうのとは少し違って、根底に流れているのは相手のことを尊重して大切にしたいという気持ちなんです。傷つく言葉やムカついたときの捨てゼリフって言ったほうはすぐに忘れてしまっても、聞かされたほうはイヤな言葉の記憶がいつまでも残ってしまうものですよね。失いたくない人をわざわざ傷つけるようなことはしたくないですし、大切な人だからこそ、大切に思う気持ちを常に示していきたいと思うわけです」 ◆マネジメントの現場を知る夫の金言 美容媒体の撮影の仕事を通して出会って、女性客をメインとする美容関連の仕事に携っているおふたり。女性の美しさを支える仕事の面で相談しあったり情報交換することもあるのかと思いきや、 「夫にはそれまで仕事まわりの相談は1度もしたことがなかったんです。でも自分が経営する立場になって初めて“経営者目線で相談したいテーマ”がたくさん出てきたんですよ。私自身は会社員経験がないので、夫から“こういう経営者って魅力があるよね”とか“管理職としてはこんな声がけをしてもらうとすごく励みになる”など、現場に即したマネジメントの話に大きな学びがあり、たくさん聞かせてもらっているところなんです。 店長である彼はスタッフから“辞めたいかもしれません”“自信がなくなりました”というセンシティブな相談にのることもあるのですが、それに関して私にはない視点をもっていてそれも勉強になりました。 たとえば男性の場合大半は“辞めたいときは辞めるとき”なのだけれど、女性の場合は“今はまだ悩んでいる最中で、引き止めてほしいという思いもある”というケースも少なからずあるようなのです。そうした場合、何かしらの理由で自分の存在意義を確かめたいのだと思うのですが、私自身は感覚としてそれが全然ピンと来なくて。 たとえば私が同じように言われたら“わかった。いいよ全然。またご縁があったら”と、強がり半分で引きが早いと思うんですよね。まさか引き止めて欲しい気持ちがあるなんて想像もつかないので。夫曰く、“もしもそうした展開になったらまおみの場合は直接引き止めてパワハラになってしまうといけないから、間に入ってクッション的な役割をしてくれる人がいたらいいと思うよ”と、時代もふまえた現実的な助言をくれるのも本当にありがたいです。 そんなわけで最近何か困りごとが起きたときには必ず、“実は最近こういうことがあって”と、相談するようにしています。“その人にどう言うのが正解だと思う?”とか“この返信って何があってる?”などなど、私とは利害関係のない立場にある夫の意見を、人の心の機微を読み取るための一般論として大切に受け止めています」 ◆夫の“まおみのことだから…”という予想が6年ごしで的中 「私が夫に経営目線の相談ごとをするなんて、結婚当初は私自身も思ってもいませんでした。でも、思えば彼は早くから私の本質的な部分をみてくれていたんだなと思える出来事がありました。6年ぐらい前にマイホームを購入したときのことです。 それまでは少しでも楽しく住みやすい場所を求めて物件を売ったり、買って売ったり、また買ったりと、引っ越すたびにヤドカリのように少しづつ自分たちの家を大きくしてきたんですね。そんな中で、“さすがにようやく落ち着ける場所を見つけたね。これは終の住処を見つけてしまった”と、うれしくて入居初日に夫に話したことがあったんですよ。今住んでいる家なのですが、リノベーションをフルでしてとても気に入った家になったので、“ここはもしかしたら子どもたちが成人した後まで住む家になるかもしれない”と話したそのときに、 「いや、まおみのことだから、たぶんまた5年後には売るって言い出すと思うよ」 と、なにげなく言われたのです。当時の私は驚いて“そんなことないよ!だって子どもたちも小学校に上がるし、人生はそんなに簡単に変えられないよ~”と返したのですが、夫のその予想ははからずも見事に当たってしまったのです。今住んでいる家を手放して賃貸に住み、来年からマレーシアに移住する予定なんです。目的は子どもたちの教育移住です。 すごいですよね。当時は6年後の売却などまったく予定になく、引っ越したばかりでまだサロンの実店舗もなく、先のことは何も決まっていない状態なのに彼は私のことを“そういう人だから”と予期していたこと、そして今年本当にそうなったことに改めて自分でも驚きました。 私自身はものごとの進捗においてすごく計画性があるようでいて、実は衝動的な瞬発力によるエネルギーで人生を展開させていくタイプなのだという自覚があります。そんな私がピラティスを始めたときも、鰻屋を始めたときも、マレーシアへの教育移住を相談したときにも、夫が驚く様子はありませんでした。子どもが生まれる前ぐらいから漠然と“いずれはインターナショナルな環境で育てたい”と話していたのでそのことが頭にあったのかもしれません。“いずれ”と話していたのが“今来たか”というぐらいだったのでしょうか。反対意見はありませんでした。夫は日本で仕事を続ける予定です。 この先の将来について夫婦でじっくり話したことはないのですが、短くとも3年ぐらいはマレーシアを拠点に置く予定でいます。3年たてば世の中も人の心もさまざまな面においてきっと今とは状況が変わっているはずですから、じゃあ日本に帰国しようとか、またほかの国に移住してみようとか、そこまでは考えていないんですよ。マレーシアで過ごした日々のあとに感じる、そのときの自分のマインドでしか答えは出ません。先のことはそのとき考えるつもりです。 ただ、この1~2年は常に“今日もやりきった”という感覚と“幸せな時間がちゃんともてたから今日死んでも悔いはない”と思えるような日々になるよう頑張って、その結果“いい人生だった”と思えるような日々を積み上げていけたらと思っています。“帰ってきてからはどうするの?”と聞かれても“いや、それは帰って来てみないとわからない”というのが正直なところです。 夫も休みのときにはマレーシアに来てくれる予定なんです。もしかして1年ぐらいたったら寂しくなって、彼もマレーシアに来ちゃうかもしれないですしね(笑)。そればかりは今はまだわかりません」 -------------- WEB Domani本文では、優木まおみさんの「女時間」を深掘るVol.1、 「母時間」に迫るVol.3も公開中! 下のリンクからぜひチェックしてください!