韓国、大統領弾劾案を採決へ-与党の姿勢巡り情報錯綜
国民の力には韓代表に近い議員が約20人おり、4日未明に行われた尹大統領の非常戒厳解除を求める決議案の採決では、こうした議員が賛成票を投じた。
共に民主党の李在明代表は韓氏の発言を歓迎したが、今回の発言が与党議員のコンセンサスを表しているかどうかは分からないと指摘。「弾劾に賛成しているように聞こえるが、どこかの時点でそういう意味ではなかったと言い出すかも分からない」と国会内で話した。
国民の力に所属するユン・サンヒョン議員は韓代表の発言について、党内で十分に調整されたものではないと説明。主要メンバーは尹大統領への支持を撤回することに反対したとも主張した。
ユン議員はフェイスブックへの投稿で、「このまま無気力に李在明代表の共に民主党に政権を譲ることはできない」とし、「尹大統領を守るためではなく、韓国の体制とわれわれの子孫、そして未来を守るために私は大統領弾劾に加わることはできない」と記した。
韓国ギャラップが6日発表した尹大統領の支持率は16%に低下し、2022年の就任後最低となった。
尹大統領が非常戒厳を宣布し、その後短時間で解除に追い込まれて以降、国民の力は野党に勝利をもたらすことなく、いかに大統領と距離を置くかというジレンマに直面してきた。
韓代表は5日、尹氏の行動を非難する一方で、「保守政治家として私の支持者の心」を踏まえて弾劾案に反対すると表明したばかりだった。多くの保守派にとって、惨敗する恐れもある早期の選挙の引き金を引くよりも、将来の選挙で勝てる態勢を時間をかけて整える方が理にかなっている。
しかし、韓代表にとってそうした算段は6日に変わることになった。
「今は大韓民国と国民のことだけを考える時だ」と韓氏は述べた。
原題:South Korea’s Yoon Loses Key Ally Ahead of Impeachment Vote (1)(抜粋)
--取材協力:Youkyung Lee.
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Soo-Hyang Choi