巨人・岡本和真「丈夫な体に産んでくれて感謝しきれない」母の日キラー6戦4発 8号でキングタイ
◆JERA セ・リーグ ヤクルト3―1巨人(12日・神宮) 白球は気持ちよく飛んでいった。岡本和が確信の一撃を見舞った。両チーム無得点の6回2死。3ボール2ストライクからの7球目、サイスニードの真ん中高め148キロ直球を完璧に捉えた。快音を響かせた打球は左翼席中段に飛び込んだ。打った瞬間に本塁打と分かる今季8号ソロで、先制点をたたき出した。「しっかり仕留めることができてよかったです」。今季初の2試合連続本塁打を放り込んだ主砲に、阿部監督は2日連続で帽子を取って最敬礼した。 【動画】「背番号3」の練習着でティー打撃する岡本和真 量産態勢に入りつつある。5月に入ってからバットが湿り、3試合連続無安打を経験。10日には打率が今季最低の2割6分4厘にまで低下した。それでも連日、二岡ヘッド兼打撃チーフコーチや矢野打撃コーチの助言を仰ぐなどして打撃フォームを確認。11日の同戦(神宮)で決勝2ランを含む今季初の1試合2本塁打をマークし2戦3発の固め打ちだ。「まだ感覚が戻ってきたかは分からない」としたが、8本塁打にまで伸ばしてリーグトップの村上に目の前で並んだ。 感謝のアーチでもあった。12日は母の日。「大きなけがをしたことがない。本当に丈夫な体に産んでくれて感謝しきれないです」と母・智代美さんへ思いを口にする。毎年プレゼントも贈っており、内容については「適当です」と照れながら隠したが、今年も忘れることなくしっかりと贈っていた。試合ではピンク色のスパイクとバットを使用して、感謝の放物線を描いてみせた。 試合後は自身の結果以上にチームの勝利を求める主砲だけに浮かない表情。「1試合ずつ勝てるように頑張っていきたいです」。首位から1日で陥落となったが、4番の復活は得点力不足のチームにとって何よりの好材料だ。(宮内 孝太) ◆記録メモ 岡本和(巨)が6回に2試合連続本塁打。プロ入り後で母の日の試合は6試合目、通算成績は21打数8安打8打点(4本塁打)で打率・381と好成績を残している。また、6試合のうち4試合がヤクルト戦で、14打数6安打5打点(3本塁打)で打率・429。21年には9回裏に、その試合で2本目となる逆転サヨナラ3ランを放った。
報知新聞社