トイレに心落ち着く部屋 富山空港インクルーシブひろば 介助用ベッドや幼児ブースも
富山市の県空港スポーツ緑地「インクルーシブひろば」で24日、誰もが使いやすい「すまいるトイレ」が完成した。全国的にも珍しい心を落ち着かせる小部屋「カームダウン室」が県内の公園で初めて設置された。公園利用者や専門家の意見を取り入れ、障害のある人や子どもが利用しやすいトイレとなる。 カームダウン室は、外からの刺激に敏感な人がストレスを感じた際、緊張や不安を和らげるために使う。あたたかみのある暖色の照明となっている。 介助用ベッド「ユニバーサルシート」を設置したバリアフリートイレや、親子で入れる幼児用ブースを設けた。公園利用者の希望に応えトイレの横に休憩スペースを整備し、日陰となるベンチや自動販売機、子ども用の手洗い場を設けた。 トイレの天井や壁には県産スギを使い、木のぬくもりを感じるデザインとした。 インクルーシブひろばは、年齢や障害の有無に関係なく誰もが遊べる場として昨年3月にオープンした。これまでのトイレは老朽化が進み、利用者のアンケートで、「暗くて狭く使いにくい」「おむつ替えできるスペースがほしい」との声が寄せられていた。トイレの名称は利用する人みんなが笑顔になれるよう願いを込めた。 公園をよく訪れる主婦の柳井紅美さん(28)=富山市=は、「大人も子どもも使いやすいデザインになった」と話した。