「恋を、しなくては。」の呪いを解き放て 映画『恋脳Experiment』25年2月公開
第29回PFFスカラシップ作品、映画『恋脳Experiment』が、全国の劇場にて順次公開されることが決定し、あわせて、本作の予告映像が公開された。 幼い頃からおままごとや絵本に囲まれ、素敵な異性との出会いに憧れてきた主人公・仕草。中学生になり「恋をすると可愛くなれる」と聞き、早速同じ塾の男子に告白して付き合うことに。期待に胸をふくらませるが、その先には思いがけない展開が待ち受けていた。「可愛いね」と耳元でささやく塾講師、芸術家気取りの高プライド彼氏やセクハラ&パワハラ上司、そしてついに出会えた優しく理想的な男性。彼らとの出会いを通し、仕草は自分にかけられていた“呪い“に気づき、自身と向き合っていく。 主人公・仕草を演じるのは、2024年ヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ部門出品で話題となった映画『HAPPYEND』での鮮烈な演技も記憶に新しい祷キララ。大学時代の仕草の恋人・佐伯を演じたのは、映画やドラマ、MVなど各方面から引っ張りだこの平井亜門。社会人になった仕草を優しくフォローする恋人・金子役には、近年次々と話題作に出演する中島歩。 監督を務めたのは、アニメーション制作を中心に活躍している岡田詩歌。2021年、東京芸術大学大学院映像研究科アニメーション専攻の修了作品として制作した短編『Journey to the 母性の目覚め』が「第43回ぴあフィルムフェスティバル」のPFFアワード2021で審査員特別賞を受賞。その後、橋口亮輔監督や荻上直子監督、李相日監督、石井裕也監督などを世に送り出してきたPFFスカラシップの対象者に選出され、本作で実写長編デビューを果たした。これまでも女性性やジェンダーをテーマにした作品を多く手がけてきた岡田監督は、本作では「恋愛にまつわる強迫観念」をテーマに、共同脚本と、監督を務めた。 【コメント】 ▼祷キララ 恋愛しなくても、別に生きていけるとは思うけど。けど‥‥、岡田監督と「けど‥‥、」の後を探して、恋愛賛美と恋愛批判のその間の茨の道を、もがいたり胸を張ったりしながら歩き続けました。たどり着いたこの映画のアンサーが、誰かの一歩に寄り添えますように。 ▼平井亜門 沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり。世間一般の幸福が全ての人に当てはまる訳ではない、そんな当たり前な事を改めて考えるキッカケになりました。小難しく考えず、いろいろな男にたくさん笑ってイライラしながらこの映画を楽しんでくれたら幸いです。 ▼中島歩 自分はこんなに笑ってるのに隣の人はなんか全然笑ってないじゃんみたいな、そんな各々の考え方が露わになるような作品かと思いますので、ぜひとも映画館でご覧ください。 ▼岡田詩歌(監督) この映画の軸は、「恋愛の呪い」ですが、性別とか立場とか年齢とか関係なく、誰もが何かしらの呪いにかかっているんじゃないかなと常々思っています。いろんな人がいて成り立っているこの社会で、みんなお互いに程よくどうでもよく、程よく関心があって、呪いに縛られてても頑張って打開したりお互いに寄り添えたらいいよね、と思いながら映画を作りました。楽しんで頂けましたら幸いです。 映画『恋脳Experiment』は、2025年2月14日(金)より全国順次公開。
otocoto編集部