安房農業賞に4人 奨励賞は1人が受賞(千葉県)
安房の農林業功労者を表彰する安房農業賞・同奨励賞の受賞者が決まった。農業賞が4人、奨励賞が1人で、畜産、水稲、果樹で優れた業績が評価された。1日に鋸南町中央公民館で表彰式が開かれる。 安房独自の表彰制度で、安房農林業振興協議会の主催。農業賞は、農林業振興に功績を残した農業者、奨励賞は将来性のある若手農業者に贈られる。 受賞者と主な功績は次のとおり。=敬称略
【安房農業賞】
館山市江田、畜産部門=農業後継者として就農し、早くから経営管理を担当。平成15年にはフリーストール牛舎の建設、16年には法人化した。「土・草・牛」づくりをバランスよく行い、モデル的な循環型農業で、安房地域有数の酪農経営体。安房地域初の女性農業委員に選出され、5期15年務めた
鴨川市細野、水稲部門=鴨川水稲研究会に所属し、良食味米生産に取り組んでいる。平成30年に国際大会での早場米部門特別優秀賞、令和2年にJA全農ちば主催の千葉米食味コンクールで最優秀賞に輝き、鴨川産米の知名度向上に貢献。長年水稲種子生産に取り組み、良質な種もみを県内農家に供給し続けている
南房総市和田町上三原、畜産部門=房南酪農農業協同組合代表監事、千葉県みるく農業協同組合代表監事を歴任。和田地区の酪農家を中心に設立された自給飼料生産組織で長年監事を務め、地域の酪農家の経営改善に貢献した。さらに、次世代閉鎖型牛舎システムを県南地域で最初に導入し、他の酪農家の規範となっている
鋸南町中佐久間、畜産部門=22歳のときに、野菜中心から酪農を主とした経営に切り替え、鋸南町の農業振興に尽力。千葉県乳牛共進会に3回、安房代表として出品、さらに平成15年度には関東乳牛共進会に県代表として出品し上位入賞を果たした。水田を活用した自給飼料生産に取り組み、農地保全や地域活性化に貢献した
【安房農業奨励賞】
南房総市富浦町原岡、果樹部門=若手びわ生産者による房州枇杷研究会の会長として、後継者を指導。房州枇杷組合連合会やJA安房温室びわ組合の役員を務め、令和元年房総半島台風による被害では、関係機関との協力体制を構築し早期復旧・復興に向けて尽力するなど、伝統ある「房州びわ」の産地振興に寄与した