塾を休んでW杯を「リアルタイムで観なさい」…TVer「マンフト」出演の笹木かおり、アーセナルファンへ行き着く入口【インタビュー】
アーセナルの大ファン、笹木かおりさんのフットボール愛満載トーク
タレントとしてはもちろん、サッカーフリークとして番組MCやJリーグ中継MCなど、幅広く活躍する笹木かおりさん。大のアーセナルファンでもあり、サッカーに対する“本気度”は筋金入り。国内外のサッカー事情に精通し、スコアブックをつけながら試合を観るほど。そんな笹木さんが初めてサッカーに触れたエピソード、さらには、熱狂的なアーセナルファンに至ったきっかけなど、TVerで配信されている「マンデーフットボール」出演(12月23日配信回)後に語ってくれた“サッカートーク”をお届けする。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・橋本 啓) 【動画】「美しい光景」アーセナルFWサカが日本人少年に直接ユニフォームを手渡す神対応の瞬間 ◇ ◇ ◇ ――まずは、サッカーとの出会いから教えてください。 「もともと私は、父や祖父、そして祖母もスポーツが大好きな家庭で育ったんです。スポーツは『リアルタイムで観なきゃだめだ』っていうくらい。そんな家庭環境があったなかで、サッカーに初めて触れたのが2002年の日韓ワールドカップだったんです。 当時小学校6年生の夏で、中学受験を控えた年だったんですけど、父からは『日本でワールドカップをやることなんてもうないかもしれないんだから、リアルタイムで観なさい』て言われたんですよね。塾も休んで観てました。塾の先生から『なんで休んでいるんですか』っていう電話もかかってきて(笑)。それでも私はずっとサッカーを観てたっていうのが最初のスタートですね。 でもそこがサッカーにハマったきっかけかというと、そうではないんです。本当にのめり込むようになったのは、そこから2年後ですね。EURO2004の大会プレビュー番組を観ていて、注目プレーヤーの1人として紹介されていたのが当時アーセナルで得点王になっていたティエリ・アンリだったんです。 スピードを活かしたドリブルで左サイドを駆け上がって、ゴール前では落ち着いてふわっと軽々とゴールを決めている姿に『なんだこのかっこいい人は』と心を奪われてしまって。アンリのプレーを観たければユーロを観ればいいんだと。それでフランス代表の試合を観たんですけど、この大会ではまったくアンリが活躍できなかったんです。 思っていたのと違う、番組で紹介されていたアンリの活躍って、じゃあどこで観られるの? っていうところからアーセナルでのプレーを観たら、それにハマっちゃったんです。 ――EUROでアンリが活躍していれば、アーセナルでのプレーを観ていなかったかもしれませんね。 「EUROで満足しちゃっていたかもしれないですね(笑)。そこで実際にアーセナルの試合を観たら、ロベール・ピレスだったり、パトリック・ビエラだったり、当時のフランス代表の主要メンバーがいて、アンリも大活躍。『このチームを観ればスーパープレーが観られるかも』っていうところでアーセナルを追い始めたんです」 ――笹木さんの中で、好きな選手の基準はあるんですか? 「アンリが唯一無二です(笑)。私は大のアーセナルのファンですが、アーセナルというチームごと好きなので、いま誰が1番というのはないんです。それくらい、やっぱりアンリは私の中で衝撃的でした。アンリが現役でプレーしていた当時、カカや番組でも紹介のあったアドリアーノといった選手のプレーも好きだったんですが、私のアイドルはティエリ・アンリ一択ですね」 ――Jリーグ中継ではレポーターも務めていますが、今季印象に残った選手やチームは? 「チームで言えば、サンフレッチェ広島が一番印象に残っています。シーズン中に主力選手が移籍しても、最後まで優勝争いに加われたところにチーム力を感じました。青山(敏弘)選手の引退試合では中継リポーターとして携わらせていただいたんですけど、スタジアムの雰囲気はすごく感動的でした。レジェンドがいるチームってすごくいいなって思いましたし、来季からコーチになられてチームの一体感が一段と増すんじゃないかなと期待しています」 ――初めてサッカー観戦に訪れた人にお勧めしたい、笹木さんならではの観戦法があれば教えてください。 「それぞれのチームで1人ずつピックアップする選手を決めて、そこに注目するっていう観戦の仕方はよく勧めています。あとは初観戦のお友達に伝えておくべきは、小ネタです。そこに至るまでのストーリーってあるじゃないですか。スポーツってそれが醍醐味だと思うんですよね。元同僚同士の因縁対決があったり、記念ゴールまであと2点に迫っているだとか、選手それぞれが持ついろんなストーリーが多くのファンに届くといいなって思います」
FOOTBALL ZONE編集部・橋本 啓 / Akira Hashimoto