高岡から再出発 七尾の呉服店が山町筋に支店
能登半島地震で被災した七尾市桧物町の「和日遊日(わびあそび)はるなお(春直呉服店)」の支店が3日、高岡市の重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)山町筋に開店した。店の関係者が高岡からの再出発へ決意を新たにした。 江戸末期に創業した呉服店は、今回の地震で耐震補強をしていた店舗に大きな被害はなかったものの、着物や生地を保管していた土蔵の壁がはがれたり、ひびが入ったりした。 店は3月中旬に営業を再開したが、復興真っただ中の七尾では売り上げが伸び悩んだことから、春木直樹代表(53)は七尾市外に支店を設けることにし、複合型商業施設「山町ヴァレー」に支店を開店した。 七尾市から高岡に二次避難している香川晶代さん(66)は「被災者の疲弊した心のよりどころになってほしい」と期待した。春木代表は「高岡と七尾の魅力を伝え合っていきたい」と意気込み、妻の未央子さん(47)は「応援の声に応えられるよう頑張りたい」と述べた。