ETCなのになぜ3秒停止が必要? 埼玉と千葉を結ぶ“三郷流山橋有料道路”が11月26日に開通!
埼玉県三郷市と千葉県流山市を結ぶ有料道路「三郷流山橋有料道路」が11月26日に開通する。これにより、江戸川沿いの橋梁付近での渋滞緩和や移動時間の短縮が期待できるが、この他にも新しいETC多目的利用サービスが初導入されることにも注目が集まっている。 【画像】三郷流山橋有料道路の姿や、わかりやすい周辺地図がこちら!
江戸川沿いに新しい有料道路が誕生!
近年、つくばエクスプレス沿線の開発などにより、交通需要が急速に増加し、江戸川付近の道路では慢性的な渋滞が発生している。そこで、埼玉県と千葉県、埼玉県道路公社が共同で整備を進めてきたのが、「三郷流山有料道路」だ。埼玉県三郷市と千葉県流山市を結ぶ、延長約2.0km、暫定2車線のこの道路が11月26日に開通することで、江戸川沿いの橋梁(きょうりょう)付近での渋滞が緩和され、埼玉県東部と千葉県東葛飾地域間の移動時間短縮も期待できるという。 移動時間については、新三郷駅周辺から流山おおたかの森周辺の約9kmをクルマで流山橋を通って移動した場合、有料道路が整備される前は30分かかっていたものを、有料道路を利用することで、10分ほど短縮できるようになる。 三郷流山橋有料道路の交通量は、1日あたり1万2700台が見込まれており、これだけの利用者がいれば、近隣道路の渋滞緩和に貢献できることになるが、その目標達成の鍵を握るのが、この三郷流山橋有料道路で初めて導入されるETC多目的利用サービス「ETCGO」(イーティーシーゴー)の存在だ。
ETCGOって何? どうやって使う?
ETCGOは、首都高速、アマノ、日立製作所、首都高ETCメンテナンス等が共同で事業化したサービスだ。一般的な高速道路のETCとの違いは、必ず一旦停止(約3秒)が必要であることで、特別な事前登録などは不要だ。事業者にとってのメリットも大きく、ETCGOは従来のETCよりも少ない設備で導入コストも安くなるため、全国の有料道路でも順次採用されていくことが期待されている。 ただし、三郷流山橋有料道路の開通直後は利用者を選ぶ可能性もある。その理由として、先で述べた通りゲートの通過は減速ではなく一旦停止が必要であることや、11月17日時点の発表では、利用可能なクレジットカードは三井住友トラストクラブの「ダイナーズクラブカード」のみであるということだ。 この先の予定として2024年3月にはイオン銀行のクレジットカードが利用可能となり、その他のクレジットカード会社との連携も交渉中とのことなので、カード会社制限の問題は時間経過で解決されそうだ。また、クレジットカードが使えなくても三郷流山橋有料道路の料金所では、キャッシュや一部の電子マネー決済にも対応しているので、支払いに困ることはないハズだ。