青森ねぶた祭実行委員会は15日、今夏の祭り（8月2～7日）の人出が確定値で約105万人だったことを明らかにした。8月発表の速報値からは7万人増、前年度比で4万人増となった。有料観覧席の売り上げも前年度から伸び、本年度の収支決算は916万円の黒字を確保する見込み。黒字決算は2年連続。 　実行委によると、今夏の人出はNTT東日本青森支店の協力を得て、運行ルートと周辺を対象として携帯電話の位置情報を基に算出。速報値に反映されなかった外国人観光客2万人を加えたほか、人流データの解析を進めて確定値を出した。会期中、最も人出が多かったのは3日の約23万人。会期全体のハネトの数は前年度比6200人増の約11万7千人だった。 　会期中の有料観覧席の販売実績は前年度比4735席増の5万8676席となり、販売目標として掲げた5万2千席を大きく上回った。団体向けの販売が好調だったという。 　実行委は15日、青森市のねぶたの家ワ・ラッセで会合を開き、本年度の会計決算見込みや事業内容を報告。出席者から異論はなかった。 　会合後、佐藤健一実行委員長は取材に「天候にも恵まれ、観光客の皆さまにも一番良い状態のねぶたを見ていただくことができた。ねぶたも、ねぶた師の競争意欲が表れた良い作品だった」と総括。今夏の夜間運行で導入した、ねぶたの運行開始地点を2カ所にする「2点スタート方式」については、全ての運行団体が時間内にコースを回り切れたことから「（来年度も）私としてはこの方式を踏襲したい」との考えを示した。