いま中国社会でひろがる「経済無策」への憎悪…!大量失業で火薬庫と化す若者たちの「地味婚」と「スリッパ通勤」の悲惨な実態
若者たちの怒り
中国では、若者の失業率が高止まりしており、就職難が際立っている。 前編「いま中国で「無差別殺傷事件」が続発している! 「暴走車が人をはねる」「幼稚園や学校を襲撃する」…習近平「報復社会」の最悪な未来」でもお伝えしたように、中国では今、暴走車が市民をはねる事件が相次いでいる。 【画像】習近平、ついに“自滅”か…アメリカの論文が予想した中国「大崩壊」の末路 日本で起きた「秋葉原通り魔殺人事件」(7人が死亡)を彷彿とさせるような事件ばかりで、多数の人を標的にした襲撃事件は「報復社会(社会への報復)」と呼ばれている。 16~24歳(若者)の失業率は15.3%にのぼっている。全体の失業率(5.2%)に比べて若者の就職難は際だっている。 不動産業の低迷のせいで中国経済は内需不足に悩んでいるが、先行きが不透明なため企業は採用拡大に慎重になっており、そのあおりを若者がもろに受けているのだ。 若者の怒りは、習近平国家主席にとって放っておけない問題になるだろう。
1990年代の日本と瓜二つ
Z世代と呼ばれる15歳から29歳までの中国人は総人口14億人の18%強を占め、消費動向の鍵を握ると言われている。 彼らは高度経済成長の真っ只中で育った一方、足元の景気低迷の直撃を受けている。 彼らの「倹約家」ぶりは日本でも知られるようになっているが、結婚式でもケチケチぶりを発揮している。親戚づきあいや社会への体面を重視する中国人にとって、派手な結婚式をすることが当たり前だったが、Z世代の間では必要最低限の儀式だけで済ませる「極少結婚式」がブームとなっている。 中国政府も「婚姻数の拡大に資する」として質素な結婚式を推奨するようになっている。 将来不安からなけなしのカネを老後の年金拠出に振り向けることをためらう若者も増えてきている(4月16日付ニューヨークタイムズ)。 「地味婚」に「年金への不安」。1990年代以降の日本を彷彿とさせる動きだ。 若者の勤勉に対する価値観も揺らいでいるようだ。 3月22日付ブルームバーグは、「一攫千金夢見る中国の若者、働くより宝くじー低成長と就職難が直撃」と題する記事を報じた。中国政府はこの風潮を快く思っていないが、若者の反発を恐れ、黙認しているという。
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